競技パフォーマンスUP
試合が本格化する秋シーズン。様々な競技を行う中、試合や大会を控えている人も多いはずです。今回は、試合期の食事について解説致します。
試合期は、日常的な栄養摂取はもちろん、試合当日に向けてベストパフォーマンスを発揮するための栄養摂取が欠かせません。
その中でも、今回は【試合前~中の食事】についてお伝えします。
パフォーマンス発揮のために、第一に重要なことは、試合に必要なエネルギー源を十分に蓄えておくこと。つまり、主なエネルギー源となる糖質の補給が重要です。試合開始から終了まで高いパフォーマンスを保つため、カラダに十分なエネルギーを蓄え、備えておきましょう。
1)糖質を増やす
試合や大会の1~3日前の食事では、通常の食事と比べて糖質を増やすよう意識しましょう。例えば、ごはんを普通盛りから大盛りにしたり、うどん+おにぎりなど2種類の主食を摂ることで単品よりも食べやすくなります。あるいは、おかずの具材に糖質が豊富なじゃが芋や里芋などの芋類を活用するなど、+αを心掛けたいです。
一度にたくさん食べられない人は、補食を1回増やしておにぎりやパン、ゼリーなどを摂るようにしても良いです。
また、糖質量を増やすことからも、糖質の代謝に必要なビタミンB₁を不足させないように摂ることも大切。ビタミンB₁は、豚肉や赤身肉、うなぎ、大豆製品、ナッツ類などに豊富に含まれています。
2)脂質の少ないものを選ぶ
反対に、消化吸収に時間のかかる脂質は極力抑えたメニューが望ましいです。試合前日は特に、脂っこいメニューは避け、高たんぱく・低脂質のメニューを選びましょう。
例)唐揚げやステーキ、焼肉、ルーを使用した料理(カレーライス、シチュー、グラタン)は、茹でる・蒸す・煮込む・少量の油で焼いたメニューに変更する。バラ肉などの脂身の多い肉ではなく、モモ肉やヒレ肉を選ぶ。
3)たんぱく質は欠かさず摂る
アスリートの場合、1日で体重当たり2gを摂取したいたんぱく質¹。糖質量を増やし、脂質を減らすことに意識を向けるあまり、おかずの量が減ってたんぱく質が不足するケースもみられます。そのため、たんぱく質は普段通りの量を摂れているか、心掛けておきたい点です。肉であれば、食べる量を減らすのではなく、脂の少ない調理法を選択し、とんかつは生姜焼きにする、カレーは肉じゃがにする、などのメニュー変更もオススメです。納豆ご飯や月見うどんなど糖質+たんぱく質を一度に摂れる主食を増やすことも取り入れやすいです。
糖質量を増やすことで必要なたんぱく質量が食べられない時や、試合前に緊張して食欲がない時は、補食としてプロテインを活用することも良いでしょう。
試合当日は、試合の開始スケジュールに合わせて摂取のタイミング・種類を選ぶようにすることが大切です。試合開始の時間に合わせて、それぞれ何時に食事を摂ることが出来そうか、事前に計画を立てておきましょう。
試合3時間前
試合前の食事は、消化・吸収の時間を考慮し、試合開始3時間前までには食べ終わるようにしましょう。
例)白米や食パン、うどんなどの糖質源、卵や豆腐、牛乳などたんぱく質源、温野菜や野菜スープ、フルーツなど。
試合1~2時間前
試合前の食事が十分に摂れずに小腹が空いた場合や、1日に複数試合があり次の試合まで時間がない場合は、適宜補食をとります。このタイミングでは、消化・吸収が早く、かつ腹持ちもする固形の糖質源がおすすめです。プラスアイテムとして、果汁100%ジュースなども良いでしょう。
例)塩おにぎりやバナナ、ゼリー、オレンジジュースなど
試合30分前
試合30分前のタイミングでは、糖質補給と合わせて、水分・塩分補給も十分に行っておくことがポイントです。素早く消化吸収されるエナジーゼリーや、水分・塩分補給と合わせて糖質を含むR.E.D.などのスポーツドリンクを選ぶようにしましょう。
例)エナジーゼリー、エナジージェル、R.E.D.など
試合中は、運動により流れ出る水分・塩分の補給と、消耗するエネルギー補給の2点を意識したいです。
水分補給ができるタイミングでは毎回、こまめにドリンクを飲むこと。試合中水分補給のタイミングが少ない場合には、1回に飲む量を増やせると良いでしょう。試合中でも、なるべく普段の練習と変わらない量を摂れるよう調整することが大切です。
試合時間が長い競技の場合には、試合後半でバテないようエネルギー補給が大切です。ハーフタイムなどの休憩には、エナジーゼリーなどのように吸収の速い糖質を補給し、残り時間のパフォーマンス維持に繋げましょう。
管理栄養士 公認スポーツ栄養士
熊本県立大学卒業後、一般企業で管理栄養士として働く中、高校生の部活動の栄養サポートを実施。2018年入社後、ドームアスリートハウスにてアスリートの栄養サポートを行う。チームサポートでは、プロバスケットボールやラグビー、アメリカンフットボール、野球等を担当。2020年より株式会社DNSブランドマーケティング部として、チーム・個人サポートや各種栄養コンテンツの作成を担当。
試合が本格化する秋シーズン。様々な競技を行う中、試合や大会を控えている人も多いはずです。今回は、試合期の食事について解説致します。
試合期は、日常的な栄養摂取はもちろん、試合当日に向けてベストパフォーマンスを発揮するための栄養摂取が欠かせません。
その中でも、今回は【試合前~中の食事】についてお伝えします。
パフォーマンス発揮のために、第一に重要なことは、試合に必要なエネルギー源を十分に蓄えておくこと。つまり、主なエネルギー源となる糖質の補給が重要です。試合開始から終了まで高いパフォーマンスを保つため、カラダに十分なエネルギーを蓄え、備えておきましょう。
1)糖質を増やす
試合や大会の1~3日前の食事では、通常の食事と比べて糖質を増やすよう意識しましょう。例えば、ごはんを普通盛りから大盛りにしたり、うどん+おにぎりなど2種類の主食を摂ることで単品よりも食べやすくなります。あるいは、おかずの具材に糖質が豊富なじゃが芋や里芋などの芋類を活用するなど、+αを心掛けたいです。
一度にたくさん食べられない人は、補食を1回増やしておにぎりやパン、ゼリーなどを摂るようにしても良いです。
また、糖質量を増やすことからも、糖質の代謝に必要なビタミンB₁を不足させないように摂ることも大切。ビタミンB₁は、豚肉や赤身肉、うなぎ、大豆製品、ナッツ類などに豊富に含まれています。
2)脂質の少ないものを選ぶ
反対に、消化吸収に時間のかかる脂質は極力抑えたメニューが望ましいです。試合前日は特に、脂っこいメニューは避け、高たんぱく・低脂質のメニューを選びましょう。
例)唐揚げやステーキ、焼肉、ルーを使用した料理(カレーライス、シチュー、グラタン)は、茹でる・蒸す・煮込む・少量の油で焼いたメニューに変更する。バラ肉などの脂身の多い肉ではなく、モモ肉やヒレ肉を選ぶ。
3)たんぱく質は欠かさず摂る
アスリートの場合、1日で体重当たり2gを摂取したいたんぱく質¹。糖質量を増やし、脂質を減らすことに意識を向けるあまり、おかずの量が減ってたんぱく質が不足するケースもみられます。そのため、たんぱく質は普段通りの量を摂れているか、心掛けておきたい点です。肉であれば、食べる量を減らすのではなく、脂の少ない調理法を選択し、とんかつは生姜焼きにする、カレーは肉じゃがにする、などのメニュー変更もオススメです。納豆ご飯や月見うどんなど糖質+たんぱく質を一度に摂れる主食を増やすことも取り入れやすいです。
糖質量を増やすことで必要なたんぱく質量が食べられない時や、試合前に緊張して食欲がない時は、補食としてプロテインを活用することも良いでしょう。
試合当日は、試合の開始スケジュールに合わせて摂取のタイミング・種類を選ぶようにすることが大切です。試合開始の時間に合わせて、それぞれ何時に食事を摂ることが出来そうか、事前に計画を立てておきましょう。
試合3時間前
試合前の食事は、消化・吸収の時間を考慮し、試合開始3時間前までには食べ終わるようにしましょう。
例)白米や食パン、うどんなどの糖質源、卵や豆腐、牛乳などたんぱく質源、温野菜や野菜スープ、フルーツなど。
試合1~2時間前
試合前の食事が十分に摂れずに小腹が空いた場合や、1日に複数試合があり次の試合まで時間がない場合は、適宜補食をとります。このタイミングでは、消化・吸収が早く、かつ腹持ちもする固形の糖質源がおすすめです。プラスアイテムとして、果汁100%ジュースなども良いでしょう。
例)塩おにぎりやバナナ、ゼリー、オレンジジュースなど
試合30分前
試合30分前のタイミングでは、糖質補給と合わせて、水分・塩分補給も十分に行っておくことがポイントです。素早く消化吸収されるエナジーゼリーや、水分・塩分補給と合わせて糖質を含むR.E.D.などのスポーツドリンクを選ぶようにしましょう。
例)エナジーゼリー、エナジージェル、R.E.D.など
試合中は、運動により流れ出る水分・塩分の補給と、消耗するエネルギー補給の2点を意識したいです。
水分補給ができるタイミングでは毎回、こまめにドリンクを飲むこと。試合中水分補給のタイミングが少ない場合には、1回に飲む量を増やせると良いでしょう。試合中でも、なるべく普段の練習と変わらない量を摂れるよう調整することが大切です。
試合時間が長い競技の場合には、試合後半でバテないようエネルギー補給が大切です。ハーフタイムなどの休憩には、エナジーゼリーなどのように吸収の速い糖質を補給し、残り時間のパフォーマンス維持に繋げましょう。
管理栄養士 公認スポーツ栄養士
熊本県立大学卒業後、一般企業で管理栄養士として働く中、高校生の部活動の栄養サポートを実施。2018年入社後、ドームアスリートハウスにてアスリートの栄養サポートを行う。チームサポートでは、プロバスケットボールやラグビー、アメリカンフットボール、野球等を担当。2020年より株式会社DNSブランドマーケティング部として、チーム・個人サポートや各種栄養コンテンツの作成を担当。