競技パフォーマンスUP
この10月、ツアー初優勝を成し遂げたプロゴルファーの大田和桂介選手。DNSの栄養改善プログラムで食事内容の改善を図り、最高の結果を出した。リモートによるサポートを担当したDNSの公認スポーツ栄養士・坂本とともに、プログラムに取り組んだ約1カ月間を振り返ってもらった。
10月2日、AbemaTVツアー今季第2戦「TIチャレンジ」でツアー初優勝を果たした大田和桂介選手。前日まで19位だったところ、最終日に一気に勝負をかけて6打差を覆し、優勝を果たした。
坂本:
まずは優勝おめでとうございます! 最後まで集中力を切らすことなく、素晴らしい追い上げでした。食事内容の改善に取り組んでいただいたことがすぐ結果につながり、本当にうれしく思います。
大田和:
ありがとうございます。今回は最終日までいいコンディションで試合に臨むことができました。集中力が切れることもなく、最後まで力を振り絞って攻める気持ちを持ち続けられたことが、優勝につながったと思います。坂本さんにアドバイスをいただき、サプリメントも含めて日ごろからしっかりと栄養を摂ることで、よけいな疲れを残さないことの大切さを実感できました。長丁場の試合でも、最後まで自分のパフォーマンスが出せたと思います。
坂本:
今回、食事内容の改善に取り組んだことのきっかけは何だったのですか?
大田和:
もともと栄養摂取に興味はあったのですが知識が足りず、何が自分に合っているのかは、ぼんやりとしかわかっていませんでした。それを明確にして、自分の身体にはどんな栄養が必要で、どんなサプリメントが合うのかを知れたら、パフォーマンスはもっと上がる。栄養に関するアドバイスをいただく機会があるならば、ぜひ取り入れたい。そう思ったことがきっかけです。
坂本:
大田和選手は現在31歳です。20代の時と比べて、ゴルフのプレースタイルに変化などはありましたか?
大田和:
変化はそれほどありません。ただし、20代前半と比べると疲労の取れ方が鈍くなっている気がしていました。トレーニングで身体を強くすることも大切ですが、いかに疲労を取り除くか、いかに疲労を残さないようにするかについて、何か新しい取り組みが必要だと思っていました。
大田和選手には毎日の食事を1カ月間写真に撮ってもらい、その内容について週に一度、坂本がリモートでフィードバックを送った。大田和選手の食事の栄養バランスを見る他、どんなサプリメントをいつ摂ればいいのかなども、随時アドバイスした。
坂本:
サポート開始以前は、食生活に対してどのような意識をお持ちでしたか?
大田和:
一応、考えてはいました。でも知識は浅く、例えば昼にしっかりと食べて夜にあまり炭水化物を摂らないとか、なるべく自炊をしたりとか、それぐらいです。栄養素について深く考えることは、正直なかったです。
坂本:
もともと、高い意識を持っていらっしゃる印象はありましたよ。ソーシャルメディアに載せている「大田和メシ」は、栄養バランスを考えられている印象でしたし、品数も多い。すごいと思います。
大田和:
新型コロナウイルスの影響で自宅にいる時間が増え、何かできることはないかと考えていたんです。そこで思いついたのが料理で、自炊を始めたら楽しくなってしまって(笑)。その中で意識していたのは、たんぱく質をちゃんと摂ること。お肉と納豆、みたいに、動物性と植物性、両方のたんぱく質を摂ることを心がけていました。でも知識はそれぐらいで、どんなビタミンが必要で、今の自分には何が足りていて何が足りていないのか、についての知識は少なく、栄養バランスまでは考えていませんでした。
坂本:
それでも調理法に気を使うなど、工夫が見えました。
大田和:
実は揚げ物が好きなのですが、そこは我慢。脂身の少ない鶏肉などを、揚げるのではなく茹でる。そんな風に、自分なりに考えていました。健康的な食材をどうやっておいしく調理するか、インターネットで調べながら作るのは楽しかったです。
坂本:
期間中、たんぱく質は比較的しっかり摂れていましたが、野菜がやや足りなかった印象がありました。そこで2週目が終わった後のフィードバックで、もう少し緑黄色野菜などを多めに食べて、ビタミン類をもう少し補った方がいいとアドバイスさせていただきました。ビタミンとたんぱく質をしっかり摂れるブロッコリーをお勧めしたら、たくさん食べて下さって(笑)。
大田和:
スマホにアプリを入れて、食べたものの栄養がどれぐらいあるのかチェックしてみたら、ビタミンや食物繊維がぜんぜん足りていなくて…。自分の身体はこんなに栄養が不足しているのか、とびっくりしましたね。そこでお勧めしていただいたブロッコリーを食べるようにしたのですが、周りからは「意識高すぎだよ。もっと好きなもの食べろよ」とからかわれました。でも「いやいや、僕はこれが大好きなので」とマイペースを貫きました(笑)。 僕は好き嫌いがほぼないので、野菜もおいしくいただきます。
移動が多いプロゴルファーは、特にシーズン中はなかなか理想的な食生活を送ることはできない。大田和選手の場合も、朝昼にしっかり食事する時間を取れず、栄養不足の状態でプレーし、ついつい夜に食べ過ぎてしまう傾向があった。
坂本:
試合期間中の食事は外食が基本だと思います。どうしても栄養が偏りがちになってしまいますよね。
大田和:
先輩ゴルファーと食事に行く時は焼肉なども多いです。気をつけていても、どうしても偏ってしまいます。前日に脂っこいものを食べ過ぎると試合で胃もたれしてしまったり、お腹が痛くなったりすることがあります。
坂本:
それはよくないですね。
大田和:
今までは朝と昼はあまり食べずにラウンドして、お腹がすいた夜にたくさん食べる、というサイクルでした。ラウンド前にお腹の調子が悪くなり、力が入らない状態でプレーして思うようにいかず、やっと落ち着いてきた時にはもう試合終盤で優勝には届かない。そんなことが多くありました。
坂本:
特に試合の日は、食事量のバランスを考えなくてはいけません。朝昼少なめ、夜たくさん食べる、というサイクルだと、胃腸にかかる負担も強くなります。大田和選手には、夕食だけで1日に必要なエネルギーの多くを稼いでいたのをやめ、夕食で摂る栄養をある程度、朝と昼に持ってくるよう、アドバイスさせていただきました。大事なのはやはり朝食。朝にしっかり食べないと、どうしてもエネルギーが不足しがちになります。
大田和:
僕は朝のプレーが悪くて、スタートダッシュがどうしてもできない。そこから徐々にエンジンを上げていくタイプでした。でも今回の試合では最終日に一気にスタートダッシュでき、それがきっかけとなって優勝できました。これは、朝食をちゃんと摂るようになったことが大きいです。
坂本:
朝食の量が明らかに増えましたね。
大田和:
以前はコンビニでおにぎり1個だけとか、ヨーグルトを食べて終わり、という感じでした。でも今はなるべく時間の余裕を持って、クラブハウスで食べたりしています。アドバイスをいただいてハマってしまったのが、朝の稲荷寿司(笑)。食べやすくて最高です。最初は「朝から稲荷寿司!?」と疑心暗鬼だったのですが、おいしくて食べやすいので今も続けています。どんなに早くても朝食をしっかり摂ることを意識し、プレー中にもサプリメントも摂った結果、試合の苦しい時でも集中が切れなくなりました。
大田和選手には通常の食事にプラスして、ラウンド後にホエイプロテインSPとR4、ラウンド中にBCAA、そして小腹がすいたタイミングでジェルエックスを摂ってもらった。
坂本:
プログラム開始1週目の食事内容を見た時、サプリメントをまったく摂られておらず、あれっ!? という…(笑)。
大田和:
もともと、サプリメントを毎日摂る習慣はありませんでした。フィジカルトレーニングの後などに、じゃあ飲もうかな、という程度の意識でした。それではダメですね。
坂本:
1週目で体重が減っていたのを見て、これはエネルギーが足りてないな、と思いました。
大田和:
そうなんです。僕はもともと体重の変動が大きくて、人から「痩せたね」「太ったね」と指摘されることが多いんです。ツアーでも、試合前と最終日を比べると体重が4kgぐらい落ちているなんて、ざらにありました。これは仕方ないことだと思い込んでいました、今思うと、以前は身体にガソリンが入っていない状況で、気持ちだけでプレーしていたんですね。最終日の大事なところで、マイナス4㎏の状態でプレーするのは苦しいです。
坂本:
正直に言うと、大田和選手の食事は3食の栄養バランスがすべて完璧だったわけではありません。試合期間は自炊できませんし、時間もありませんから。そんな時こそ補食を上手く摂ること。プレー中も栄養を切らさず試合に集中するために、ジェルエックスやBCAAを活用していただきました。特にゴルフの場合はラウンドに出てしまうと食事をとることができない。そこが一番のネックで、いかにラウンド中にエネルギーを補うかが課題。そのためにはサプリメントが有効です。
大田和:
ゴルフは長時間プレーするスポーツですが、以前はプレー中に何かを口に入れる習慣がほとんどありませんでした。たまにバナナを少し食べる程度でしたが、プレー中にお腹が空いてしまい、集中力を欠いたのは確かです。そうならないよう、普段からジェルエックスなどの補食を2時間ごとに摂ることで、プレーに集中できるようになりました。また補食は、気持ちを切り替えるためにもいいですね。試合の緊張感の中で自分を見失わないためにも有効です。
坂本:
試合中の補食については、固形物を摂ると胃もたれしたりで、プレーに影響が出る可能性があります。でもジェルエックスなどのゼリーなら飲みやすいですし、マルトデキストリンという吸収の速い糖質を使っているので、摂ってすぐにエネルギーになってくれます。
大田和:
身体にエネルギーをしっかり入れて、初めてアクセルをしっかり踏める。そのことを今回の試合で、あらためて実感できました。
坂本:
こちらの話をしっかりと理解して、実践して下さった成果です。こちらも何が足りていて何が足りていないのかを正確に把握できていたので、質の高いフィードバックができたと思います。今後は徐々に試合も増えていくと思いますが、その中でどのようにコンディションを作っていこうと考えていますか?
大田和:
どうしても外食は増えると思います。その時に、何を口にするかの重要性を意識しながら注文する。そして足りない部分は必ず出ますから、そこをサプリメントで補う。それを続けていくしかないですね。今後、決していい時ばかりではないでしょう。調子が下がった時にどう抑えるか。それも口に入れるもので決まると考えています。
坂本:
試合の時に摂るサプリメントとしては、今後はエナジージェルを使ってもいいですね。食事の栄養バランスやコンディションと相談しながら、必要なものを随時アドバイスしていきたいと思います。
大田和:
やはり、専門の方の意見を聞くことは大事です。今までやっていなかったことでも、競技の成績アップにつながるのであればどんどん取り入れていきたいです。この短い期間でも自分の中でこれだけの変化が起きたのだから、長期間しっかり取り組んだらどれだけ変われるのだろうと、今後の競技生活がすごく楽しみになっています。この1回の優勝に満足せず、2勝3勝と優勝を積み重ねつつ、安定して成績を残して常に上位で活躍できるプレーヤーになりたい。そのためにもアドバイスをいただき、それを上手く取り入れていきたいと思います。ぜひ、今後ともよろしくお願いします。
この10月、ツアー初優勝を成し遂げたプロゴルファーの大田和桂介選手。DNSの栄養改善プログラムで食事内容の改善を図り、最高の結果を出した。リモートによるサポートを担当したDNSの公認スポーツ栄養士・坂本とともに、プログラムに取り組んだ約1カ月間を振り返ってもらった。
10月2日、AbemaTVツアー今季第2戦「TIチャレンジ」でツアー初優勝を果たした大田和桂介選手。前日まで19位だったところ、最終日に一気に勝負をかけて6打差を覆し、優勝を果たした。
坂本:
まずは優勝おめでとうございます! 最後まで集中力を切らすことなく、素晴らしい追い上げでした。食事内容の改善に取り組んでいただいたことがすぐ結果につながり、本当にうれしく思います。
大田和:
ありがとうございます。今回は最終日までいいコンディションで試合に臨むことができました。集中力が切れることもなく、最後まで力を振り絞って攻める気持ちを持ち続けられたことが、優勝につながったと思います。坂本さんにアドバイスをいただき、サプリメントも含めて日ごろからしっかりと栄養を摂ることで、よけいな疲れを残さないことの大切さを実感できました。長丁場の試合でも、最後まで自分のパフォーマンスが出せたと思います。
坂本:
今回、食事内容の改善に取り組んだことのきっかけは何だったのですか?
大田和:
もともと栄養摂取に興味はあったのですが知識が足りず、何が自分に合っているのかは、ぼんやりとしかわかっていませんでした。それを明確にして、自分の身体にはどんな栄養が必要で、どんなサプリメントが合うのかを知れたら、パフォーマンスはもっと上がる。栄養に関するアドバイスをいただく機会があるならば、ぜひ取り入れたい。そう思ったことがきっかけです。
坂本:
大田和選手は現在31歳です。20代の時と比べて、ゴルフのプレースタイルに変化などはありましたか?
大田和:
変化はそれほどありません。ただし、20代前半と比べると疲労の取れ方が鈍くなっている気がしていました。トレーニングで身体を強くすることも大切ですが、いかに疲労を取り除くか、いかに疲労を残さないようにするかについて、何か新しい取り組みが必要だと思っていました。
大田和選手には毎日の食事を1カ月間写真に撮ってもらい、その内容について週に一度、坂本がリモートでフィードバックを送った。大田和選手の食事の栄養バランスを見る他、どんなサプリメントをいつ摂ればいいのかなども、随時アドバイスした。
坂本:
サポート開始以前は、食生活に対してどのような意識をお持ちでしたか?
大田和:
一応、考えてはいました。でも知識は浅く、例えば昼にしっかりと食べて夜にあまり炭水化物を摂らないとか、なるべく自炊をしたりとか、それぐらいです。栄養素について深く考えることは、正直なかったです。
坂本:
もともと、高い意識を持っていらっしゃる印象はありましたよ。ソーシャルメディアに載せている「大田和メシ」は、栄養バランスを考えられている印象でしたし、品数も多い。すごいと思います。
大田和:
新型コロナウイルスの影響で自宅にいる時間が増え、何かできることはないかと考えていたんです。そこで思いついたのが料理で、自炊を始めたら楽しくなってしまって(笑)。その中で意識していたのは、たんぱく質をちゃんと摂ること。お肉と納豆、みたいに、動物性と植物性、両方のたんぱく質を摂ることを心がけていました。でも知識はそれぐらいで、どんなビタミンが必要で、今の自分には何が足りていて何が足りていないのか、についての知識は少なく、栄養バランスまでは考えていませんでした。
坂本:
それでも調理法に気を使うなど、工夫が見えました。
大田和:
実は揚げ物が好きなのですが、そこは我慢。脂身の少ない鶏肉などを、揚げるのではなく茹でる。そんな風に、自分なりに考えていました。健康的な食材をどうやっておいしく調理するか、インターネットで調べながら作るのは楽しかったです。
坂本:
期間中、たんぱく質は比較的しっかり摂れていましたが、野菜がやや足りなかった印象がありました。そこで2週目が終わった後のフィードバックで、もう少し緑黄色野菜などを多めに食べて、ビタミン類をもう少し補った方がいいとアドバイスさせていただきました。ビタミンとたんぱく質をしっかり摂れるブロッコリーをお勧めしたら、たくさん食べて下さって(笑)。
大田和:
スマホにアプリを入れて、食べたものの栄養がどれぐらいあるのかチェックしてみたら、ビタミンや食物繊維がぜんぜん足りていなくて…。自分の身体はこんなに栄養が不足しているのか、とびっくりしましたね。そこでお勧めしていただいたブロッコリーを食べるようにしたのですが、周りからは「意識高すぎだよ。もっと好きなもの食べろよ」とからかわれました。でも「いやいや、僕はこれが大好きなので」とマイペースを貫きました(笑)。 僕は好き嫌いがほぼないので、野菜もおいしくいただきます。
移動が多いプロゴルファーは、特にシーズン中はなかなか理想的な食生活を送ることはできない。大田和選手の場合も、朝昼にしっかり食事する時間を取れず、栄養不足の状態でプレーし、ついつい夜に食べ過ぎてしまう傾向があった。
坂本:
試合期間中の食事は外食が基本だと思います。どうしても栄養が偏りがちになってしまいますよね。
大田和:
先輩ゴルファーと食事に行く時は焼肉なども多いです。気をつけていても、どうしても偏ってしまいます。前日に脂っこいものを食べ過ぎると試合で胃もたれしてしまったり、お腹が痛くなったりすることがあります。
坂本:
それはよくないですね。
大田和:
今までは朝と昼はあまり食べずにラウンドして、お腹がすいた夜にたくさん食べる、というサイクルでした。ラウンド前にお腹の調子が悪くなり、力が入らない状態でプレーして思うようにいかず、やっと落ち着いてきた時にはもう試合終盤で優勝には届かない。そんなことが多くありました。
坂本:
特に試合の日は、食事量のバランスを考えなくてはいけません。朝昼少なめ、夜たくさん食べる、というサイクルだと、胃腸にかかる負担も強くなります。大田和選手には、夕食だけで1日に必要なエネルギーの多くを稼いでいたのをやめ、夕食で摂る栄養をある程度、朝と昼に持ってくるよう、アドバイスさせていただきました。大事なのはやはり朝食。朝にしっかり食べないと、どうしてもエネルギーが不足しがちになります。
大田和:
僕は朝のプレーが悪くて、スタートダッシュがどうしてもできない。そこから徐々にエンジンを上げていくタイプでした。でも今回の試合では最終日に一気にスタートダッシュでき、それがきっかけとなって優勝できました。これは、朝食をちゃんと摂るようになったことが大きいです。
坂本:
朝食の量が明らかに増えましたね。
大田和:
以前はコンビニでおにぎり1個だけとか、ヨーグルトを食べて終わり、という感じでした。でも今はなるべく時間の余裕を持って、クラブハウスで食べたりしています。アドバイスをいただいてハマってしまったのが、朝の稲荷寿司(笑)。食べやすくて最高です。最初は「朝から稲荷寿司!?」と疑心暗鬼だったのですが、おいしくて食べやすいので今も続けています。どんなに早くても朝食をしっかり摂ることを意識し、プレー中にもサプリメントも摂った結果、試合の苦しい時でも集中が切れなくなりました。
大田和選手には通常の食事にプラスして、ラウンド後にホエイプロテインSPとR4、ラウンド中にBCAA、そして小腹がすいたタイミングでジェルエックスを摂ってもらった。
坂本:
プログラム開始1週目の食事内容を見た時、サプリメントをまったく摂られておらず、あれっ!? という…(笑)。
大田和:
もともと、サプリメントを毎日摂る習慣はありませんでした。フィジカルトレーニングの後などに、じゃあ飲もうかな、という程度の意識でした。それではダメですね。
坂本:
1週目で体重が減っていたのを見て、これはエネルギーが足りてないな、と思いました。
大田和:
そうなんです。僕はもともと体重の変動が大きくて、人から「痩せたね」「太ったね」と指摘されることが多いんです。ツアーでも、試合前と最終日を比べると体重が4kgぐらい落ちているなんて、ざらにありました。これは仕方ないことだと思い込んでいました、今思うと、以前は身体にガソリンが入っていない状況で、気持ちだけでプレーしていたんですね。最終日の大事なところで、マイナス4㎏の状態でプレーするのは苦しいです。
坂本:
正直に言うと、大田和選手の食事は3食の栄養バランスがすべて完璧だったわけではありません。試合期間は自炊できませんし、時間もありませんから。そんな時こそ補食を上手く摂ること。プレー中も栄養を切らさず試合に集中するために、ジェルエックスやBCAAを活用していただきました。特にゴルフの場合はラウンドに出てしまうと食事をとることができない。そこが一番のネックで、いかにラウンド中にエネルギーを補うかが課題。そのためにはサプリメントが有効です。
大田和:
ゴルフは長時間プレーするスポーツですが、以前はプレー中に何かを口に入れる習慣がほとんどありませんでした。たまにバナナを少し食べる程度でしたが、プレー中にお腹が空いてしまい、集中力を欠いたのは確かです。そうならないよう、普段からジェルエックスなどの補食を2時間ごとに摂ることで、プレーに集中できるようになりました。また補食は、気持ちを切り替えるためにもいいですね。試合の緊張感の中で自分を見失わないためにも有効です。
坂本:
試合中の補食については、固形物を摂ると胃もたれしたりで、プレーに影響が出る可能性があります。でもジェルエックスなどのゼリーなら飲みやすいですし、マルトデキストリンという吸収の速い糖質を使っているので、摂ってすぐにエネルギーになってくれます。
大田和:
身体にエネルギーをしっかり入れて、初めてアクセルをしっかり踏める。そのことを今回の試合で、あらためて実感できました。
坂本:
こちらの話をしっかりと理解して、実践して下さった成果です。こちらも何が足りていて何が足りていないのかを正確に把握できていたので、質の高いフィードバックができたと思います。今後は徐々に試合も増えていくと思いますが、その中でどのようにコンディションを作っていこうと考えていますか?
大田和:
どうしても外食は増えると思います。その時に、何を口にするかの重要性を意識しながら注文する。そして足りない部分は必ず出ますから、そこをサプリメントで補う。それを続けていくしかないですね。今後、決していい時ばかりではないでしょう。調子が下がった時にどう抑えるか。それも口に入れるもので決まると考えています。
坂本:
試合の時に摂るサプリメントとしては、今後はエナジージェルを使ってもいいですね。食事の栄養バランスやコンディションと相談しながら、必要なものを随時アドバイスしていきたいと思います。
大田和:
やはり、専門の方の意見を聞くことは大事です。今までやっていなかったことでも、競技の成績アップにつながるのであればどんどん取り入れていきたいです。この短い期間でも自分の中でこれだけの変化が起きたのだから、長期間しっかり取り組んだらどれだけ変われるのだろうと、今後の競技生活がすごく楽しみになっています。この1回の優勝に満足せず、2勝3勝と優勝を積み重ねつつ、安定して成績を残して常に上位で活躍できるプレーヤーになりたい。そのためにもアドバイスをいただき、それを上手く取り入れていきたいと思います。ぜひ、今後ともよろしくお願いします。