競技パフォーマンスUP
ウォリアーにとって必要なサプリメントはまずプロテインとクレアチン。その次にビタミンやミネラルといったところだろう。
だが、ここまでは誰でも通る道。そこから差をつけるためには、さらに何を加えるべきなのだろうか。
さらに追加すべきは、まず「アミノ酸」と言っていいだろう。しかし、アミノ酸にもいろいろある。身体を構成するアミノ酸は全部で20種類。そのなかから、特に「BCAA」を優先していきたい。
BCAAは「バリン」と「ロイシン」、「イソロイシン」の3つのアミノ酸のことを指す。筋肉を構成するタンパク質の16%がBCAAを構成成分としており、これは1kgの筋肉あたり約32gとなる。
だが、狙いは筋肉の構成要素としてではない。BCAAの効果は以下だ。
・筋肉を合成し、分解を妨げる
筋肉が合成される時には、「タンパク質合成酵素」が活性化される。細胞内には「mTORC1」というシグナル伝達経路が存在し、これがタンパク質合成酵素をつくるようにシグナルを発していく。BCAAにはmTORC1を刺激してタンパク質合成酵素を活性化し、筋肉のタンパク質が合成されるように働きかけていく作用がある。
さらにBCAAはインスリンの分泌も刺激する。インスリンはそれ自体がmTORC1を活性化する作用を持っているのだ。
つまりBCAAはインスリンを介してmTORC1を活性化する間接的作用と、mTORC1を直に活性化する直接的作用の両方によって、筋肉を増やしていくのである。
また、私たちの身体には「ミオスタチン遺伝子」という遺伝子がある。タンパク質は身体にとって重要な働きがあり、ホルモンや酵素、神経伝達物質などをつくっていく。その一方で筋肉は生命維持にそれほど必要とされない。そのため、タンパク質を筋肉よりも生命維持にとって重要な部分に持っていく必要がある。その役目を担っているのがミオスタチンだ。つまりミオスタチンが働くことにより、筋肉が増えないようにリミッターがかかるというわけである。
しかしBCAAにはミオスタチンを抑えてくれる作用がある。BCAAを使うことで、そのリミッターを外して筋肉が増えやすくなるということだ。また体内のタンパク質は常に一定量が分解され、リサイクルされている。BCAAにはその分解を抑えてくれる作用もある。
まとめると、BCAAはタンパク合成を高めて筋肉の合成を増加させ、ミオスタチンや筋分解を抑えて筋肉が減るのを防ぐ。この両面から働くことで、BCAAは筋肉を増やしてくれるというわけだ。
・持久力を増やす
BCAAはアセチルCoAやTCAサイクルの中間体にもなるため、エネルギーを作り出してくれる。身体のガソリンになるのは糖質や脂肪だけのように思われがちだが、アミノ酸もエネルギー源となるのだ。
実際に糖質とBCAA、カフェインを配合したドリンクを飲んで2時間のランニングを行った実験において、通常よりも高いパフォーマンスを発揮することができたという報告がある1。
また70%VO2maxでサイクリングを行った研究ではBCAA摂取によって運動後の筋ダメージを明らかに抑えることができている2。
グリコーゲンを枯渇させた状態で疲労困憊するまで運動させた研究では、BCAAの摂取によって疲労まで到達する時間が延伸し、また脂肪の酸化(エネルギー化)が増加していることが示されている3。
ウォリアーにとって必要なサプリメントはまずプロテインとクレアチン。その次にビタミンやミネラルといったところだろう。
だが、ここまでは誰でも通る道。そこから差をつけるためには、さらに何を加えるべきなのだろうか。
さらに追加すべきは、まず「アミノ酸」と言っていいだろう。しかし、アミノ酸にもいろいろある。身体を構成するアミノ酸は全部で20種類。そのなかから、特に「BCAA」を優先していきたい。
BCAAは「バリン」と「ロイシン」、「イソロイシン」の3つのアミノ酸のことを指す。筋肉を構成するタンパク質の16%がBCAAを構成成分としており、これは1kgの筋肉あたり約32gとなる。
だが、狙いは筋肉の構成要素としてではない。BCAAの効果は以下だ。
・筋肉を合成し、分解を妨げる
筋肉が合成される時には、「タンパク質合成酵素」が活性化される。細胞内には「mTORC1」というシグナル伝達経路が存在し、これがタンパク質合成酵素をつくるようにシグナルを発していく。BCAAにはmTORC1を刺激してタンパク質合成酵素を活性化し、筋肉のタンパク質が合成されるように働きかけていく作用がある。
さらにBCAAはインスリンの分泌も刺激する。インスリンはそれ自体がmTORC1を活性化する作用を持っているのだ。
つまりBCAAはインスリンを介してmTORC1を活性化する間接的作用と、mTORC1を直に活性化する直接的作用の両方によって、筋肉を増やしていくのである。
また、私たちの身体には「ミオスタチン遺伝子」という遺伝子がある。タンパク質は身体にとって重要な働きがあり、ホルモンや酵素、神経伝達物質などをつくっていく。その一方で筋肉は生命維持にそれほど必要とされない。そのため、タンパク質を筋肉よりも生命維持にとって重要な部分に持っていく必要がある。その役目を担っているのがミオスタチンだ。つまりミオスタチンが働くことにより、筋肉が増えないようにリミッターがかかるというわけである。
しかしBCAAにはミオスタチンを抑えてくれる作用がある。BCAAを使うことで、そのリミッターを外して筋肉が増えやすくなるということだ。また体内のタンパク質は常に一定量が分解され、リサイクルされている。BCAAにはその分解を抑えてくれる作用もある。
まとめると、BCAAはタンパク合成を高めて筋肉の合成を増加させ、ミオスタチンや筋分解を抑えて筋肉が減るのを防ぐ。この両面から働くことで、BCAAは筋肉を増やしてくれるというわけだ。
・持久力を増やす
BCAAはアセチルCoAやTCAサイクルの中間体にもなるため、エネルギーを作り出してくれる。身体のガソリンになるのは糖質や脂肪だけのように思われがちだが、アミノ酸もエネルギー源となるのだ。
実際に糖質とBCAA、カフェインを配合したドリンクを飲んで2時間のランニングを行った実験において、通常よりも高いパフォーマンスを発揮することができたという報告がある1。
また70%VO2maxでサイクリングを行った研究ではBCAA摂取によって運動後の筋ダメージを明らかに抑えることができている2。
グリコーゲンを枯渇させた状態で疲労困憊するまで運動させた研究では、BCAAの摂取によって疲労まで到達する時間が延伸し、また脂肪の酸化(エネルギー化)が増加していることが示されている3。