競技パフォーマンスUP

カーボで酷暑を打ち負かせ! ー後編ー

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■脂肪を忘れるな!

タンパク質の重要性はすでにわかっているはずだ。そして糖質の重要性も紹介した。ここで忘れられがちなのが「脂肪」である。脂肪を嫌って肉の脂身を削ぎ取ったり、卵黄を捨てて卵白だけ食べたりといった食事法が今でも一部で行われているが、それで本当に良いのだろうか。

良いわけはない。糖質やタンパク質は1gあたり4kcalなのに対し、脂肪は1gあたり9kcalだ。つまり脂肪を摂取することにより、少ない量でカロリーを稼ぐことができる。体重の減りやすい酷暑の時期にこそ、しっかりと脂肪を摂って摂取カロリーを確保したい。また脂肪にはエネルギーになるだけでなく。細胞膜の材料になったり、ホルモンの材料になったり、脂溶性ビタミンの吸収を助けたりといった重要な役割もある。

なお肉や卵に含まれる脂肪は身体に悪いというイメージがあるが、実はそうでもない。週に200g以下の赤肉を食べた群と、週に500g以下の赤肉を食べた群を比較したところ、週に500g以下の赤肉を食べた群の方が、心臓血管系疾患のリスクファクターが改善されていたのだ12。また肉や卵黄に含まれるアラキドン酸には、筋増強作用や脳の機能を高める作用も期待できる。

ケガをしているウォリアーは、青魚を食べるようにしよう。青魚に含まれる脂肪には炎症を抑える作用があり、ケガを早く治すサポートをしてくれる。アジやサバ、サンマ、イワシなどは良い脂肪の補給源となる。他にナッツやアボカドなども、積極的に脂肪を摂取する時の良い食材となるはずだ。

体脂肪になりにくく、エネルギー化しやすい脂肪の種類にMCT(中鎖脂肪酸)というものがある。肉や魚などに含まれる普通の脂肪は炭素の鎖が長く連なっており、それは長鎖脂肪酸と呼ぶ。MCTは炭素の数が少ないため中鎖脂肪酸と呼ばれる。炭素の数が少ないため、すぐに消化吸収されてエネルギーに代わるのだ。

また長鎖脂肪酸はミトコンドリアに運び込まれる時にカルニチンを必要とするが、MCTはカルニチンを必要としない。運動前に脂肪としてMCTを摂取することにより、持続的なエネルギー源を確保することができるはずだ。

 

■エナジープラスという選択

DNSより新たに登場する「エナジープラス」。消化吸収の早い糖質(ブドウ糖)とMCTを配合したエネルギーアップのためのサプリメントだ。そのまま飲んでもいいし、プロテインに混ぜて飲んでも良い。

特におすすめしたいのが「トレーニング前」と「トレーニング後」にエナジープラスをプロテインと一緒に飲むという方法だ。この二つをトレーニング前に飲むことで、筋タンパク合成の環境を整えるとともに、十分なエネルギーを確保できる。そしてトレーニング後にもこの二つを飲むことにより、グリコーゲンの回復を促進して疲労からの立ち直りを早くすることが可能になる。

また体重の増えにくいウォリアーにもお勧めしたい。消化吸収の早いエナジープラスは胃腸に負担をかけることなく、増量に必要なカロリーを摂ることを可能にしてくれる。

練習時のエネルギーアップや迅速な疲労回復、無理のない増量をもたらしてくれるエナジープラスは、ウォリアーがハードな夏を乗り越えるための大きな助けとなるだろう。

※現在、エナジープラスは終盤しております。

 

(前編をみる)

【参考文献】

  • 12:A Mediterranean-style eating pattern with lean, unprocessed red meat has cardiometabolic benefits for adults who are overweight or obese in a randomized, crossover, controlled feeding trial. Am J Clin Nutr. 2018 Jul 1;108(1):33-40. doi: 10.1093/ajcn/nqy075.
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■脂肪を忘れるな!

タンパク質の重要性はすでにわかっているはずだ。そして糖質の重要性も紹介した。ここで忘れられがちなのが「脂肪」である。脂肪を嫌って肉の脂身を削ぎ取ったり、卵黄を捨てて卵白だけ食べたりといった食事法が今でも一部で行われているが、それで本当に良いのだろうか。

良いわけはない。糖質やタンパク質は1gあたり4kcalなのに対し、脂肪は1gあたり9kcalだ。つまり脂肪を摂取することにより、少ない量でカロリーを稼ぐことができる。体重の減りやすい酷暑の時期にこそ、しっかりと脂肪を摂って摂取カロリーを確保したい。また脂肪にはエネルギーになるだけでなく。細胞膜の材料になったり、ホルモンの材料になったり、脂溶性ビタミンの吸収を助けたりといった重要な役割もある。

なお肉や卵に含まれる脂肪は身体に悪いというイメージがあるが、実はそうでもない。週に200g以下の赤肉を食べた群と、週に500g以下の赤肉を食べた群を比較したところ、週に500g以下の赤肉を食べた群の方が、心臓血管系疾患のリスクファクターが改善されていたのだ12。また肉や卵黄に含まれるアラキドン酸には、筋増強作用や脳の機能を高める作用も期待できる。

ケガをしているウォリアーは、青魚を食べるようにしよう。青魚に含まれる脂肪には炎症を抑える作用があり、ケガを早く治すサポートをしてくれる。アジやサバ、サンマ、イワシなどは良い脂肪の補給源となる。他にナッツやアボカドなども、積極的に脂肪を摂取する時の良い食材となるはずだ。

体脂肪になりにくく、エネルギー化しやすい脂肪の種類にMCT(中鎖脂肪酸)というものがある。肉や魚などに含まれる普通の脂肪は炭素の鎖が長く連なっており、それは長鎖脂肪酸と呼ぶ。MCTは炭素の数が少ないため中鎖脂肪酸と呼ばれる。炭素の数が少ないため、すぐに消化吸収されてエネルギーに代わるのだ。

また長鎖脂肪酸はミトコンドリアに運び込まれる時にカルニチンを必要とするが、MCTはカルニチンを必要としない。運動前に脂肪としてMCTを摂取することにより、持続的なエネルギー源を確保することができるはずだ。

 

■エナジープラスという選択

DNSより新たに登場する「エナジープラス」。消化吸収の早い糖質(ブドウ糖)とMCTを配合したエネルギーアップのためのサプリメントだ。そのまま飲んでもいいし、プロテインに混ぜて飲んでも良い。

特におすすめしたいのが「トレーニング前」と「トレーニング後」にエナジープラスをプロテインと一緒に飲むという方法だ。この二つをトレーニング前に飲むことで、筋タンパク合成の環境を整えるとともに、十分なエネルギーを確保できる。そしてトレーニング後にもこの二つを飲むことにより、グリコーゲンの回復を促進して疲労からの立ち直りを早くすることが可能になる。

また体重の増えにくいウォリアーにもお勧めしたい。消化吸収の早いエナジープラスは胃腸に負担をかけることなく、増量に必要なカロリーを摂ることを可能にしてくれる。

練習時のエネルギーアップや迅速な疲労回復、無理のない増量をもたらしてくれるエナジープラスは、ウォリアーがハードな夏を乗り越えるための大きな助けとなるだろう。

※現在、エナジープラスは終盤しております。

 

(前編をみる)

【参考文献】

  • 12:A Mediterranean-style eating pattern with lean, unprocessed red meat has cardiometabolic benefits for adults who are overweight or obese in a randomized, crossover, controlled feeding trial. Am J Clin Nutr. 2018 Jul 1;108(1):33-40. doi: 10.1093/ajcn/nqy075.