競技パフォーマンスUP
トレーニングによって筋肉が発達するメカニズムは「ストレス応答」によるものだ。つまり脳と肉体が「これはストレスだ」と感じるようなトレーニングでなければ、筋肉の発達は起こらない。
そして私たちの身体には「ホメオスタシス」という機能がある。これを日本語に訳すと「恒常性維持」となる。生命を維持するためには血圧や体温、血糖値などが常に一定のレベルに保たれなければならない。筋肉も同じことで、生命を維持するのに必要な筋肉量は自然と維持される。しかし、それ以上に筋肉を増やそうということには、なかなかならないのだ。
トレーニング初心者は筋肉が増えやすい。しかし筋肉が増えてくるにつれ、肉体はストレスに適応し、筋肉量を一定に留めようとするホメオスタシスも強力になる。そのため、中級者が上級者になるには、また上級者が超上級者になるには、より強力なストレスを与える必要がある。楽にできるトレーニングでは足りない。100%の自分を超え、限界突破する強度でトレーニングする必要がある。
限界突破のために真っ先に必要とされるのがカフェインだ。筋肉が収縮するときは、筋小胞体からカルシウムイオンが放出される。カフェインはこの放出を増加させる作用があるため、筋力を通常以上に高めることができるのだ。
またカフェインにはノルアドレナリンの分泌を増加する作用もあり、中枢神経系を刺激して筋力を高める作用もある。
実際にブラジリアン柔術の選手にカフェインを飲ませたところ、握力やジャンプ力、ベンチプレスなどの筋力が顕著に高まっている1。またカフェイン摂取がスプリントや短距離の水泳のパフォーマンス改善に有益だとする報告もある2,3。
カフェインはアデノシンという物質と構造が似ており、アデノシン受容体に結びつくことができる。アデノシンがアデノシン受容体と結合すると、ドーパミン作動神経の働きを邪魔して眠気が生じたり、鎮静作用が起こったりする。
しかしカフェインがアデノシンの代わりにアデノシン受容体に結びつくと、それが起こらなくなり、ドーパミン作動神経が強く働くようになる。その結果、眠気が覚めたり集中力がアップしたり、といった作用が起こるのだ4,5。
またカフェインはテストステロンを増やしてくれる可能性もある。24名のラグビー選手を対象に、トレーニング前にカフェインを摂取させたところ、カフェインを大量に摂取した群(800mg)は21%のテストステロン増加をもたらしている6。
なおカフェインはクレアチンと相性が悪いといわれているが、実はまったく心配はいらない。最近行われた研究によると、カフェインはむしろクレアチンの効果を高めてくれている。
16名を対象に「3gのクレアチン」群と「体重1kgあたり6mgのカフェイン」群、その両者を摂取した群とで比較したところ、両者を摂取した群がもっともトルクが高くなり、次がカフェインのみ群、最後がクレアチンのみ群という結果だったのだ7。
トレーニングによって筋肉が発達するメカニズムは「ストレス応答」によるものだ。つまり脳と肉体が「これはストレスだ」と感じるようなトレーニングでなければ、筋肉の発達は起こらない。
そして私たちの身体には「ホメオスタシス」という機能がある。これを日本語に訳すと「恒常性維持」となる。生命を維持するためには血圧や体温、血糖値などが常に一定のレベルに保たれなければならない。筋肉も同じことで、生命を維持するのに必要な筋肉量は自然と維持される。しかし、それ以上に筋肉を増やそうということには、なかなかならないのだ。
トレーニング初心者は筋肉が増えやすい。しかし筋肉が増えてくるにつれ、肉体はストレスに適応し、筋肉量を一定に留めようとするホメオスタシスも強力になる。そのため、中級者が上級者になるには、また上級者が超上級者になるには、より強力なストレスを与える必要がある。楽にできるトレーニングでは足りない。100%の自分を超え、限界突破する強度でトレーニングする必要がある。
限界突破のために真っ先に必要とされるのがカフェインだ。筋肉が収縮するときは、筋小胞体からカルシウムイオンが放出される。カフェインはこの放出を増加させる作用があるため、筋力を通常以上に高めることができるのだ。
またカフェインにはノルアドレナリンの分泌を増加する作用もあり、中枢神経系を刺激して筋力を高める作用もある。
実際にブラジリアン柔術の選手にカフェインを飲ませたところ、握力やジャンプ力、ベンチプレスなどの筋力が顕著に高まっている1。またカフェイン摂取がスプリントや短距離の水泳のパフォーマンス改善に有益だとする報告もある2,3。
カフェインはアデノシンという物質と構造が似ており、アデノシン受容体に結びつくことができる。アデノシンがアデノシン受容体と結合すると、ドーパミン作動神経の働きを邪魔して眠気が生じたり、鎮静作用が起こったりする。
しかしカフェインがアデノシンの代わりにアデノシン受容体に結びつくと、それが起こらなくなり、ドーパミン作動神経が強く働くようになる。その結果、眠気が覚めたり集中力がアップしたり、といった作用が起こるのだ4,5。
またカフェインはテストステロンを増やしてくれる可能性もある。24名のラグビー選手を対象に、トレーニング前にカフェインを摂取させたところ、カフェインを大量に摂取した群(800mg)は21%のテストステロン増加をもたらしている6。
なおカフェインはクレアチンと相性が悪いといわれているが、実はまったく心配はいらない。最近行われた研究によると、カフェインはむしろクレアチンの効果を高めてくれている。
16名を対象に「3gのクレアチン」群と「体重1kgあたり6mgのカフェイン」群、その両者を摂取した群とで比較したところ、両者を摂取した群がもっともトルクが高くなり、次がカフェインのみ群、最後がクレアチンのみ群という結果だったのだ7。