競技パフォーマンスUP
DNSの契約アスリートであり、ラグビートップリーグ・クボタスピアーズ、そしてスーパーラグビーのサンウルブズでも活躍するSO/CTB立川理道(たてかわ はるみち)。現在27歳。心身ともに充実期を迎えた「日本ラグビーの未来を担う男」の現在地、そしてこれからについて。
(インタビューは2017年2月に実施)
天理大を卒業して間もない2012年に日本代表入り。エディー・ジョーンズHCのもとではインサイドCTBとして、2015年のワールドカップで大活躍。長く速いパスと力強い突破など質の高いプレーでBK陣をコントロールし、南アフリカを破る歴史的快挙の立役者となった立川理道。2016年~2017年は「サンウルブズ」の一員としてスーパーラグビーに挑戦し、ジェイミー・ジョセフHCの新体制となった日本代表では、堀江翔太(パナソニックワイルドナイツ)とともに共同キャプテン、所属するクボタスピアーズでもキャプテンを務める。
「今のサイズは、180㎝で93㎏ぐらい。大学時代は89~90㎏ぐらいでプレーしていたので、トップリーグ入りから約3㎏大きくなっていますね。ただし、むやみに体重を上げたわけではなく、スピードとキレ、そしてフィットネスも並行して高めてきました。
今までは世界での戦いを見すえ、特に筋肥大を意識して身体を大きくしてきましたが、ここ最近は試合でのパフォーマンスを安定させるため、キレを意識。ウエイトトレーニングもひたすら重さを追求するよりも、フォームに注意して素早く挙げるなど、細かなことを意識しています。ここ数年で身体をある程度大きくできたこともあり、今はそこからワンランク上の取り組みができていると思っています」
2016年秋、強豪ウェールズに善戦するなど、2019年のワールドカップ自国開催に向けて新たなスタートを切った日本ラグビーの共同主将を務める。
「正直に言って、僕にはこれといったプレーの特徴がないんですよ。その中で、CTBというポジションは身体をよくぶつけるので、フィジカルをさらに上げていかねばなりません。それは筋肉量だけでなく、キレやスピードも含めてです」
もちろんフィジカルトレーニングのみならず、栄養摂取にも抜かりはない。
「今は練習前にBCAA、トレーニング後のプロテイン。そして毎食後、ビタミン、ZMA、EPA、ジョイントを欠かさず摂っています。プロテイン以外のサプリメントを意識してしっかり摂るようになったのは、2016年春ごろ。サンウルブズでの挑戦が始まって海外遠征が続き、バランスのいい食事を摂りにくい状況にあったので、一度しっかりと見直しました。
めちゃくちゃコンディションがよくなったとか、ものすごい大きな変化は感じませんでした。でも何よりケガがまったくなく、もともと膝や肩などにケガが多かったのですが、昨シーズンはどこにも問題がなかった。これは本当に久々でした。遠征が続いても風邪を引くことなく、充実したシーズンを過ごすことができた。それを考えると、間違いなく効果はあったと思います」
世界との距離をリアルに感じ、特に熱心にトレーニングに打ち込むようになった理由。それは3年前の挫折が大きかった。2014年、スーパーラグビーのブランビーズ(オーストラリア)に加入したが、試合出場のチャンスをまったく得ることができなかったのだ。
「悔しかった。最初は十分通用すると思っていたのですが、やってみるともたないんです。世界最高峰のリーグの80分間のハイレベルな戦いに、身体がついていかなかった。身体のサイズだけでなく、ゲームスピードが非常に速く、テクニックのレベルも高い。そしていつの間にかボールを目で追うようになり、気づけばゲームの流れから取り残されていた。でも自分では、その矛先を外に向けていた。試合に出られない本当の理由は自分の中にしかないのに、それを環境の違いや他の選手のせいにしていたのです」
ワールドカップイヤーの2015年に、自分のすべてを見直した。そして、あらためて自分のフィジカルと技術の不足と向き合い、すべてを一からやり直した。フィジカルアップに徹底的に取り組み、それまで得意だったパスやキックの基本スキルを、個人練習で見直した。すべて基礎の練習からやり直すことで、もともと得意だったプレーをさらに安定させ、強靭なフィジカルと試合で戦い続けるタフなメンタルを作っていった。
「代表ではハードな合宿が続いたのですが、それを一つ一つ、しっかりと乗り越えていくことができた。あの時に自分の欠点と正しく向き合ったことは、大きな自信になりましたね。フィジカルでいえば、2015年にかけて身体が大きく変わった。常に自分にフォーカスし、厳しいトレーニングを乗り越えていくことができた。そのおかけで、ワールドカップ第1戦の南アフリカ戦のファーストプレーでいい動きができ、『いけるぞ!』とノって行けた。あの大舞台での経験は本当に大きかったです」
今後は経験を生かし、しっかりと周りを見て、リーダーとしても成長していくつもりでいる。個人的な目標は、世界トッププレーヤーの一人になること。そしてチームとしての目標は、2019年のワールドカップで、しっかり成功を収めること。そのためにも、今を大切にせねばならない。
地元開催のワールドカップに向け、残された時間は決して長くない。再び大舞台で勝利を収め、日本のラグビーを世界中に知らしめる。そのためにも、まずはサンウルブズ、そしてトップリーグでしっかりと結果を出す。それが今の思いだ。
※ZMAスーパープレミアムは現在終売しております。
※JOINT スーパープレミアムは現在終売しており、後継品は3WAY CAREです。
DNSの契約アスリートであり、ラグビートップリーグ・クボタスピアーズ、そしてスーパーラグビーのサンウルブズでも活躍するSO/CTB立川理道(たてかわ はるみち)。現在27歳。心身ともに充実期を迎えた「日本ラグビーの未来を担う男」の現在地、そしてこれからについて。
(インタビューは2017年2月に実施)
天理大を卒業して間もない2012年に日本代表入り。エディー・ジョーンズHCのもとではインサイドCTBとして、2015年のワールドカップで大活躍。長く速いパスと力強い突破など質の高いプレーでBK陣をコントロールし、南アフリカを破る歴史的快挙の立役者となった立川理道。2016年~2017年は「サンウルブズ」の一員としてスーパーラグビーに挑戦し、ジェイミー・ジョセフHCの新体制となった日本代表では、堀江翔太(パナソニックワイルドナイツ)とともに共同キャプテン、所属するクボタスピアーズでもキャプテンを務める。
「今のサイズは、180㎝で93㎏ぐらい。大学時代は89~90㎏ぐらいでプレーしていたので、トップリーグ入りから約3㎏大きくなっていますね。ただし、むやみに体重を上げたわけではなく、スピードとキレ、そしてフィットネスも並行して高めてきました。
今までは世界での戦いを見すえ、特に筋肥大を意識して身体を大きくしてきましたが、ここ最近は試合でのパフォーマンスを安定させるため、キレを意識。ウエイトトレーニングもひたすら重さを追求するよりも、フォームに注意して素早く挙げるなど、細かなことを意識しています。ここ数年で身体をある程度大きくできたこともあり、今はそこからワンランク上の取り組みができていると思っています」
2016年秋、強豪ウェールズに善戦するなど、2019年のワールドカップ自国開催に向けて新たなスタートを切った日本ラグビーの共同主将を務める。
「正直に言って、僕にはこれといったプレーの特徴がないんですよ。その中で、CTBというポジションは身体をよくぶつけるので、フィジカルをさらに上げていかねばなりません。それは筋肉量だけでなく、キレやスピードも含めてです」
もちろんフィジカルトレーニングのみならず、栄養摂取にも抜かりはない。
「今は練習前にBCAA、トレーニング後のプロテイン。そして毎食後、ビタミン、ZMA、EPA、ジョイントを欠かさず摂っています。プロテイン以外のサプリメントを意識してしっかり摂るようになったのは、2016年春ごろ。サンウルブズでの挑戦が始まって海外遠征が続き、バランスのいい食事を摂りにくい状況にあったので、一度しっかりと見直しました。
めちゃくちゃコンディションがよくなったとか、ものすごい大きな変化は感じませんでした。でも何よりケガがまったくなく、もともと膝や肩などにケガが多かったのですが、昨シーズンはどこにも問題がなかった。これは本当に久々でした。遠征が続いても風邪を引くことなく、充実したシーズンを過ごすことができた。それを考えると、間違いなく効果はあったと思います」
世界との距離をリアルに感じ、特に熱心にトレーニングに打ち込むようになった理由。それは3年前の挫折が大きかった。2014年、スーパーラグビーのブランビーズ(オーストラリア)に加入したが、試合出場のチャンスをまったく得ることができなかったのだ。
「悔しかった。最初は十分通用すると思っていたのですが、やってみるともたないんです。世界最高峰のリーグの80分間のハイレベルな戦いに、身体がついていかなかった。身体のサイズだけでなく、ゲームスピードが非常に速く、テクニックのレベルも高い。そしていつの間にかボールを目で追うようになり、気づけばゲームの流れから取り残されていた。でも自分では、その矛先を外に向けていた。試合に出られない本当の理由は自分の中にしかないのに、それを環境の違いや他の選手のせいにしていたのです」
ワールドカップイヤーの2015年に、自分のすべてを見直した。そして、あらためて自分のフィジカルと技術の不足と向き合い、すべてを一からやり直した。フィジカルアップに徹底的に取り組み、それまで得意だったパスやキックの基本スキルを、個人練習で見直した。すべて基礎の練習からやり直すことで、もともと得意だったプレーをさらに安定させ、強靭なフィジカルと試合で戦い続けるタフなメンタルを作っていった。
「代表ではハードな合宿が続いたのですが、それを一つ一つ、しっかりと乗り越えていくことができた。あの時に自分の欠点と正しく向き合ったことは、大きな自信になりましたね。フィジカルでいえば、2015年にかけて身体が大きく変わった。常に自分にフォーカスし、厳しいトレーニングを乗り越えていくことができた。そのおかけで、ワールドカップ第1戦の南アフリカ戦のファーストプレーでいい動きができ、『いけるぞ!』とノって行けた。あの大舞台での経験は本当に大きかったです」
今後は経験を生かし、しっかりと周りを見て、リーダーとしても成長していくつもりでいる。個人的な目標は、世界トッププレーヤーの一人になること。そしてチームとしての目標は、2019年のワールドカップで、しっかり成功を収めること。そのためにも、今を大切にせねばならない。
地元開催のワールドカップに向け、残された時間は決して長くない。再び大舞台で勝利を収め、日本のラグビーを世界中に知らしめる。そのためにも、まずはサンウルブズ、そしてトップリーグでしっかりと結果を出す。それが今の思いだ。
※ZMAスーパープレミアムは現在終売しております。
※JOINT スーパープレミアムは現在終売しており、後継品は3WAY CAREです。