体重・筋量UP
普通の車が戦車と衝突したら、簡単に吹っ飛ばされてしまうだろう。しかしF1カーだったら戦車の間を縫って走り、簡単に置き去りにすることができるはずだ。だがそのF1カーも、普通の車と衝突したら大破を免れない。
このように、スピードや敏捷性をキープした上で、頑丈さを得ることは簡単ではない。しかしウォリアーなら、それが可能だ。筋肉を増やすこと。それが解決法である。
筋肉が増えるとスピードが落ちる? そう思うなら、スプリンターの肉体を注視するがいい。筋肉が増えると持久力が落ちる? そう思うなら、ラガーマンの肉体を注視するがいい。無闇にではなく、適切なトレーニング法によって増やされた筋肉は、スピードも頑丈さも、そして持久力も向上させることができる。
では、どうやって増やすのか。適切なトレーニングだけでは足りない。筋肉を増やすための材料、そして環境づくりが必要だ。その方法について解説していこう。
体内には細胞の増殖を調節するセンサーがある。このセンサーを「mTORシグナル伝達経路」と呼ぶ。男性ホルモンやインスリン、成長ホルモンには身体を大きくする作用があるが、それはこのmTORシグナル伝達経路を活性化することによるものなのだ。
この経路が活性化すると、下流にあるp70S6Kや4E-BP1などの酵素がリン酸化され、筋タンパク合成が高まるのである。
逆に筋肉を分解する経路もある。タンパク質は非常に重要な栄養素だ。ホルモンや酵素、内臓、骨などをつくるのに必ず必要となる。しかし、ヒトの身体が命を維持するために、有り余る筋肉は必要とされない。ウォリアーにとっては命より大事な筋肉だが、残念ながらDNAの指令は「筋肉ではなく、他の場所にタンパク質を使え」となるのである。
そのため、体内には筋肉を分解するための経路がある。それを「ユビキチン・プロテアソーム系」と呼ぶ。この経路は主に不良品となったタンパク質を分解し、新鮮なタンパク質に差し替えるために使われる。さらに「生命活動に必要ないほど発達してしまった筋肉」をも分解してしまうのだ。
他にノーベル賞で有名になったオートファジーという経路もあり、タンパク質をリサイクルしたり、エネルギー化したりする働きがある。
普通の車が戦車と衝突したら、簡単に吹っ飛ばされてしまうだろう。しかしF1カーだったら戦車の間を縫って走り、簡単に置き去りにすることができるはずだ。だがそのF1カーも、普通の車と衝突したら大破を免れない。
このように、スピードや敏捷性をキープした上で、頑丈さを得ることは簡単ではない。しかしウォリアーなら、それが可能だ。筋肉を増やすこと。それが解決法である。
筋肉が増えるとスピードが落ちる? そう思うなら、スプリンターの肉体を注視するがいい。筋肉が増えると持久力が落ちる? そう思うなら、ラガーマンの肉体を注視するがいい。無闇にではなく、適切なトレーニング法によって増やされた筋肉は、スピードも頑丈さも、そして持久力も向上させることができる。
では、どうやって増やすのか。適切なトレーニングだけでは足りない。筋肉を増やすための材料、そして環境づくりが必要だ。その方法について解説していこう。
体内には細胞の増殖を調節するセンサーがある。このセンサーを「mTORシグナル伝達経路」と呼ぶ。男性ホルモンやインスリン、成長ホルモンには身体を大きくする作用があるが、それはこのmTORシグナル伝達経路を活性化することによるものなのだ。
この経路が活性化すると、下流にあるp70S6Kや4E-BP1などの酵素がリン酸化され、筋タンパク合成が高まるのである。
逆に筋肉を分解する経路もある。タンパク質は非常に重要な栄養素だ。ホルモンや酵素、内臓、骨などをつくるのに必ず必要となる。しかし、ヒトの身体が命を維持するために、有り余る筋肉は必要とされない。ウォリアーにとっては命より大事な筋肉だが、残念ながらDNAの指令は「筋肉ではなく、他の場所にタンパク質を使え」となるのである。
そのため、体内には筋肉を分解するための経路がある。それを「ユビキチン・プロテアソーム系」と呼ぶ。この経路は主に不良品となったタンパク質を分解し、新鮮なタンパク質に差し替えるために使われる。さらに「生命活動に必要ないほど発達してしまった筋肉」をも分解してしまうのだ。
他にノーベル賞で有名になったオートファジーという経路もあり、タンパク質をリサイクルしたり、エネルギー化したりする働きがある。