競技パフォーマンスUP

Part 49 ベンチプレスを伸ばすプログラム

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Part 49 ベンチプレスを伸ばすプログラム

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目  的: 基礎的エクササイズの重量アップ
メリット: 大胸筋/三角筋/上腕三頭筋の筋力向上、上半身のコーディネーション向上

 

「マウンティング」という言葉がある。ゴリラなどが自分の優位性を誇示するために行う行動だ。ここまで露骨ではないまでも、ジム内におけるマウンティング的行動が存在する。その代表的なものが、ベンチプレスの使用重量だ。ヘビーなベンチプレスができるウォリアーは、自然とジム内の序列が高くなっているものである。

また、ウォリアーの鍛え上げられた肉体を見て、一般人はこう聞いてくる。
「何kg挙げるんですか?」
その時、多くのウォリアーはベンチプレスのMAXを答えるのではないか。

「オレのやっている競技に、ベンチプレスは関係ないよ」

そんなウォリアーも、実はベンチプレスの数値を上げたいと内心では強く思っている。しかし闇雲に行っても、成果は上がらない。ウォリアーの隠された願望を満たすため、今回はベンチプレスに強くなるためのプログラムを紹介しよう。

■ピリオダイゼーションの必要性

筋肉はストレスに適応しようとして、強くなる。しかし刺激に慣れてしまったら、もうそれはストレスではない。そのため定期的にトレーニング方法を変え、常に新鮮な刺激を与え続ける必要がある。
そこでピリオダイゼーションを適用する。徐々に使用重量を増やし、レップスは減らすことにより、無理のない範囲でヘビーウェイトに耐えられる身体を作っていくのだ。

参考記事
線形ピリオダイゼーションによるプログラム構成

■ストップ&ゴーとヘビー&ライトデイ法

筋力を伸ばす際には「神経系」が強く関与してくる。脳が筋肉に「収縮せよ!」と命令するときには、パルス状の電気信号が送られる。その信号の頻度が高いほど、強い筋力を発揮することができるのだ。
また一つの神経と、それが支配している筋肉群のことを合わせて「モーターユニット」と呼ぶ。多くのモーターユニットが動員されるほど、強い筋力が発揮される。
神経系を強化し、モーターユニットの動員数を高めるために有効なのが、爆発的な動きである。軽い重量であっても、スピーディーに動かすことで、神経系の強化とモーターユニット動員数の増加を達成することができるのだ。
そこでお勧めしたいのが、「ストップ&ゴー」である。胸の上で一瞬だけバーを静止させ、そして爆発的にバーを差し上げる。この「静から動」への動きが、筋力向上に大きな効果をもたらしてくれるのである。

【ベンチプレス(ストップ&ゴー)】


ただし当然ながら「ストップ&ゴー」ではヘビーウェイトは扱えない。だいたいマックスの60%を使用重量の目安とし、爆発的に挙げられなくなったら、そこで終了するようにする。
この「ストップ&ゴー」をプログラムに組み込む場合、「ヘビー&ライトデイ」という考え方が有効である。これは重い重量で行う日と軽い重量で行う日を交互に設ける方法だ。
ヘビー&ライトデイ法の主なコンセプトは刺激を新鮮にすることにあるが、それ以外にもメリットがある。軽い日(ライトデイ)には関節を休めることができるし、フォームを再確認することもできる。そしてもう一つのメリット。それが「ライトデイにストップ&ゴーを行える」というものだ。

ではピリオダイゼーションとヘビー&ライトデイ法を組み合わせたモデルプログラムの一例を紹介しよう。マックス重量(ギリギリ1回挙がる重量)を100%としてあるので、自分の使用重量をそこから計算して導き出せばいい。なおインターバルはヘビーデイで4~5分、ライトデイで3分を目安にする。

ピリオダイゼーションとヘビー&ライトデイ法を組み合わせたモデルプログラム

Week 月曜日
(ヘビーデイ)
木曜日
(ライトデイ ストップ&ゴーにて)
ウォームアップ(40%/12reps, 60%/3reps, 70%/2reps) ウォームアップ(40%/15reps)
1 70%/10reps, 10reps, 10reps, 10reps, 10reps 60%/6reps, 6reps, 6reps
2 72.5%/10reps, 10reps, 10reps, 10reps, 10reps 60%/6reps, 6reps, 6reps
3 80%/8reps, 8reps, 8reps, 8reps 60%/6reps, 6reps, 6reps
4 82.5%/8reps, 8reps, 8reps, 8reps 60%/6reps, 6reps, 6reps
5 85%/6reps, 6reps, 6reps, 6reps 60%/6reps, 6reps, 6reps
6 87.5%/6reps, 6reps, 6reps 65%/6reps, 6reps, 6reps
7 90%/5reps, 5reps, 5reps 65%/6reps, 6reps, 6reps
8 97.5%/3reps, 3reps 65%/6reps, 6reps, 6reps
9 100%/2reps, 2reps 70%/5reps, 5reps, 5reps
10 105%に挑戦

※65%/8reps/3setsというのは、ギリギリ1回挙げられる重量の65%で8回3セットを行うということ。ギリギリ1回挙げられる重量は多めに見積もらず、体調の悪い時でも確実に挙げられる重量として計算すること。

(Part.48を読む)
(Part.50を読む)

 

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◆目的
基礎的エクササイズの重量アップ

◆メリット
大胸筋/三角筋/上腕三頭筋の筋力向上、上半身のコーディネーション向上

「マウンティング」という言葉がある。ゴリラなどが自分の優位性を誇示するために行う行動だ。ここまで露骨ではないまでも、ジム内におけるマウンティング的行動が存在する。その代表的なものが、ベンチプレスの使用重量だ。ヘビーなベンチプレスができるウォリアーは、自然とジム内の序列が高くなっているものである。

また、ウォリアーの鍛え上げられた肉体を見て、一般人はこう聞いてくる。
「何kg挙げるんですか?」
その時、多くのウォリアーはベンチプレスのMAXを答えるのではないか。

「オレのやっている競技に、ベンチプレスは関係ないよ」

そんなウォリアーも、実はベンチプレスの数値を上げたいと内心では強く思っている。しかし闇雲に行っても、成果は上がらない。ウォリアーの隠された願望を満たすため、今回はベンチプレスに強くなるためのプログラムを紹介しよう。

■ピリオダイゼーションの必要性

筋肉はストレスに適応しようとして、強くなる。しかし刺激に慣れてしまったら、もうそれはストレスではない。そのため定期的にトレーニング方法を変え、常に新鮮な刺激を与え続ける必要がある。
そこでピリオダイゼーションを適用する。徐々に使用重量を増やし、レップスは減らすことにより、無理のない範囲でヘビーウェイトに耐えられる身体を作っていくのだ。

参考記事
線形ピリオダイゼーションによるプログラム構成

■ストップ&ゴーとヘビー&ライトデイ法

筋力を伸ばす際には「神経系」が強く関与してくる。脳が筋肉に「収縮せよ!」と命令するときには、パルス状の電気信号が送られる。その信号の頻度が高いほど、強い筋力を発揮することができるのだ。
また一つの神経と、それが支配している筋肉群のことを合わせて「モーターユニット」と呼ぶ。多くのモーターユニットが動員されるほど、強い筋力が発揮される。
神経系を強化し、モーターユニットの動員数を高めるために有効なのが、爆発的な動きである。軽い重量であっても、スピーディーに動かすことで、神経系の強化とモーターユニット動員数の増加を達成することができるのだ。
そこでお勧めしたいのが、「ストップ&ゴー」である。胸の上で一瞬だけバーを静止させ、そして爆発的にバーを差し上げる。この「静から動」への動きが、筋力向上に大きな効果をもたらしてくれるのである。

【ベンチプレス(ストップ&ゴー)】


ただし当然ながら「ストップ&ゴー」ではヘビーウェイトは扱えない。だいたいマックスの60%を使用重量の目安とし、爆発的に挙げられなくなったら、そこで終了するようにする。
この「ストップ&ゴー」をプログラムに組み込む場合、「ヘビー&ライトデイ」という考え方が有効である。これは重い重量で行う日と軽い重量で行う日を交互に設ける方法だ。
ヘビー&ライトデイ法の主なコンセプトは刺激を新鮮にすることにあるが、それ以外にもメリットがある。軽い日(ライトデイ)には関節を休めることができるし、フォームを再確認することもできる。そしてもう一つのメリット。それが「ライトデイにストップ&ゴーを行える」というものだ。

ではピリオダイゼーションとヘビー&ライトデイ法を組み合わせたモデルプログラムの一例を紹介しよう。マックス重量(ギリギリ1回挙がる重量)を100%としてあるので、自分の使用重量をそこから計算して導き出せばいい。なおインターバルはヘビーデイで4~5分、ライトデイで3分を目安にする。

ピリオダイゼーションとヘビー&ライトデイ法を組み合わせたモデルプログラム

Week 月曜日
(ヘビーデイ)
木曜日
(ライトデイ ストップ&ゴーにて)
ウォームアップ(40%/12reps, 60%/3reps, 70%/2reps) ウォームアップ(40%/15reps)
1 70%/10reps, 10reps, 10reps, 10reps, 10reps 60%/6reps, 6reps, 6reps
2 72.5%/10reps, 10reps, 10reps, 10reps, 10reps 60%/6reps, 6reps, 6reps
3 80%/8reps, 8reps, 8reps, 8reps 60%/6reps, 6reps, 6reps
4 82.5%/8reps, 8reps, 8reps, 8reps 60%/6reps, 6reps, 6reps
5 85%/6reps, 6reps, 6reps, 6reps 60%/6reps, 6reps, 6reps
6 87.5%/6reps, 6reps, 6reps 65%/6reps, 6reps, 6reps
7 90%/5reps, 5reps, 5reps 65%/6reps, 6reps, 6reps
8 97.5%/3reps, 3reps 65%/6reps, 6reps, 6reps
9 100%/2reps, 2reps 70%/5reps, 5reps, 5reps
10 105%に挑戦

※65%/8reps/3setsというのは、ギリギリ1回挙げられる重量の65%で8回3セットを行うということ。ギリギリ1回挙げられる重量は多めに見積もらず、体調の悪い時でも確実に挙げられる重量として計算すること。

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