健康・体力・美容UP
12月。今年も輝かしいこの季節がやって来た。そう、忘年会シーズンだ。ウォリアーにとって忘年会とは、高校球児にとっての甲子園、アスリートにとってのオリンピック、アイドルにとっての紅白歌合戦。鍛え上げた己の肉体を痛いほど見せつける、最高のステージだ。
覚えているだろうか。昨年の記事は、脱ぎまくるためのルールと心構えを説いた。
今年はこの恒例企画を掘り下げ、忘年会という至高の祭典に決して欠かせぬ炎熱のスパイス「ポージング」を紹介していきたい。
まず紹介するのがボディビルダーの基本姿勢、フロントリラックス。名前はリラックスだが、お休みのポーズでは決してない。むしろまったく逆。リラックスという名称は名ばかりで、完全に、全身に力がみなぎっている。
ウォリアーたるもの、宴席では常に心身の緊張を保ち、決して酒に呑まれてはならない。ゆえに忘年会の最中は、常にこの基本姿勢で過ごしてもらいたい。飲食中であろうと会話中であろうと、われわれウォリアーはほんのひと時、一部分たりとも、筋肉を弛緩させてはならない。
行い方は、のちほど紹介するラットスプレッドによく似ている。広背筋を大きく左右に広げ、背中の横幅を強調しつつ、身体全体のアウトラインを見せる。
次に紹介するのが、ボディビルの規定のポーズ。これらのオーソドックスなポーズを確実に身につけて、まずは観客(※もちろん、ここでは忘年会に出席している上司や同僚、友達や女性など)の心をヒートアップさせることだ。
バイセップスとは上腕二頭筋のこと。両腕を曲げて、上げることで、上腕二頭筋と背中の逆三角形を強調する。腕と背中に自信があるウォリアーなら、ぜひ披露してほしいポーズだ。
ラット(=背中の筋肉)をスプレッド(=広げる)するポーズ。肩甲骨を外旋させ、真横に目いっぱい広げるイメージで行う。足は両カカトをやや近づけ、つま先は外側に向けて、背中の横幅を誇示する。
真横を向いた状態から身体をひねり、チェスト(=胸)の厚みだけでなく、腕、背中、足の筋肉を見せつけるポーズ。前側の腕を背中にぴったりと付けて腕を潰し、後ろ足で前足のハムストリングスを潰すことで、腕と前足の太さを強調。前足はつま先を上げ、ふくらはぎのカットを見せる。
ダブルバイセップスを後ろから見せるポーズ。背中を見せるため、難易度が高い。広背筋を広げつつ肩甲骨を外旋させ、寄せるため、広背筋の広さと背中の凹凸のバランスが最もよく取れる位置を探すこと。ラットプルダウンの動きを背後から見てもらったり、写真や動画を撮ってもらうことで確認すべし。足はふくらはぎとハムストリングス、臀筋の盛り上がりを強調。
ラットスプレッドを後ろから見せるポーズ。主に背中の左右の広がり(=逆三角形)を見せつける。親指でウエストを押さえて細く見せつつ、肩甲骨をできる限り広げる。
トライセップスとは上腕三頭筋のこと。腕を横から見せることで、太さを誇示。上腕三頭筋を太く見せるポイントは、広背筋で腕を潰すこと。足はサイドチェストと同様。
既定のポーズで場を温めることができたら、以下のポーズで観客の熱を確かなものにせよ! サイドバック、モスト・マスキュラーは、ボディビルのコンテストで、ひと際盛り上がるポーズ。そして最後に紹介するのは、複数を組み合わせたオリジナル。ウォリアーならば、ぜひ体得してほしい。
バック・ダブルバイセップスの応用的なポーズ。横向きの状態から片方の肘を下げ、もう片方は上げる。この時、肘から肘まで、腕が一直線になることがコツ。下側の拳を凝視しながら、腰をしっかりとひねることで背中を強調。
「最も迫力が出る」ことから、このように名づけられた。多くのボディビルダーが、自らの身体を最もよく見せられるポーズとして、コンテストのフィニッシュで使う。身体を前傾させ、ケーブルクロスで胸の筋肉を収縮させるイメージで胸、肩、僧帽筋を強調。腕を正面から誇示しつつ、拳を合わせ、大胸筋に渾身の力を込める。
われわれが考案するオリジナルフロー。まずは
ポージングのポイント。それは「強い部位は強調し、弱い部位は上手く隠す」ことだ。
例えば、ダブルバイセップス。例えば腕が太く足が細い場合は、足をやや閉じ気味にするといい。足と足の間の空間が目立たないようにするためだ。逆に足を強調したい場合は、つま先を少し外側に開くことで内転筋がよく見え、足全体も太く見える効果がある。
また腹筋は、自信があるならお腹に力を入れるといいが、あまり自信のない場合はお腹を引っ込め、ウエストを細く見せるようにしたい。そして、背中。背中の広がりが弱い時は少しひねることで、正面から見せないようにするのもテクニックだ。
やはり、ポージングは練習が必須。ボディビルダーでも初めてコンテストに出る場合は、3カ月ほどはみっちりと練習を行うものだ。忘年会という最高のステージまで、残された時間は少ない。自分の強みと弱点を的確に把握し、日々練習に励んでほしい。そして今年も脱いで脱いで脱ぎまくり、現代社会を生き抜く猛きウォリアーとして、あらん限りの喝采を浴び尽くしてほしい。
Text:
前田成彦
DESIRE TO EVOLUTION編集長(株式会社ドーム コンテンツ企画部所属)。学生~社会人にてアメリカンフットボールを経験。趣味であるブラジリアン柔術の競技力向上、そして学生時代のベンチプレスMAX超えを目標に奮闘するも、誘惑に負け続ける日々を送る。お気に入りのマッスルメイトはホエイSP。
12月。今年も輝かしいこの季節がやって来た。そう、忘年会シーズンだ。ウォリアーにとって忘年会とは、高校球児にとっての甲子園、アスリートにとってのオリンピック、アイドルにとっての紅白歌合戦。鍛え上げた己の肉体を痛いほど見せつける、最高のステージだ。
覚えているだろうか。昨年の記事は、脱ぎまくるためのルールと心構えを説いた。
今年はこの恒例企画を掘り下げ、忘年会という至高の祭典に決して欠かせぬ炎熱のスパイス「ポージング」を紹介していきたい。
まず紹介するのがボディビルダーの基本姿勢、フロントリラックス。名前はリラックスだが、お休みのポーズでは決してない。むしろまったく逆。リラックスという名称は名ばかりで、完全に、全身に力がみなぎっている。
ウォリアーたるもの、宴席では常に心身の緊張を保ち、決して酒に呑まれてはならない。ゆえに忘年会の最中は、常にこの基本姿勢で過ごしてもらいたい。飲食中であろうと会話中であろうと、われわれウォリアーはほんのひと時、一部分たりとも、筋肉を弛緩させてはならない。
行い方は、のちほど紹介するラットスプレッドによく似ている。広背筋を大きく左右に広げ、背中の横幅を強調しつつ、身体全体のアウトラインを見せる。
次に紹介するのが、ボディビルの規定のポーズ。これらのオーソドックスなポーズを確実に身につけて、まずは観客(※もちろん、ここでは忘年会に出席している上司や同僚、友達や女性など)の心をヒートアップさせることだ。
バイセップスとは上腕二頭筋のこと。両腕を曲げて、上げることで、上腕二頭筋と背中の逆三角形を強調する。腕と背中に自信があるウォリアーなら、ぜひ披露してほしいポーズだ。
ラット(=背中の筋肉)をスプレッド(=広げる)するポーズ。肩甲骨を外旋させ、真横に目いっぱい広げるイメージで行う。足は両カカトをやや近づけ、つま先は外側に向けて、背中の横幅を誇示する。
真横を向いた状態から身体をひねり、チェスト(=胸)の厚みだけでなく、腕、背中、足の筋肉を見せつけるポーズ。前側の腕を背中にぴったりと付けて腕を潰し、後ろ足で前足のハムストリングスを潰すことで、腕と前足の太さを強調。前足はつま先を上げ、ふくらはぎのカットを見せる。
ダブルバイセップスを後ろから見せるポーズ。背中を見せるため、難易度が高い。広背筋を広げつつ肩甲骨を外旋させ、寄せるため、広背筋の広さと背中の凹凸のバランスが最もよく取れる位置を探すこと。ラットプルダウンの動きを背後から見てもらったり、写真や動画を撮ってもらうことで確認すべし。足はふくらはぎとハムストリングス、臀筋の盛り上がりを強調。
ラットスプレッドを後ろから見せるポーズ。主に背中の左右の広がり(=逆三角形)を見せつける。親指でウエストを押さえて細く見せつつ、肩甲骨をできる限り広げる。
トライセップスとは上腕三頭筋のこと。腕を横から見せることで、太さを誇示。上腕三頭筋を太く見せるポイントは、広背筋で腕を潰すこと。足はサイドチェストと同様。
既定のポーズで場を温めることができたら、以下のポーズで観客の熱を確かなものにせよ! サイドバック、モスト・マスキュラーは、ボディビルのコンテストで、ひと際盛り上がるポーズ。そして最後に紹介するのは、複数を組み合わせたオリジナル。ウォリアーならば、ぜひ体得してほしい。
バック・ダブルバイセップスの応用的なポーズ。横向きの状態から片方の肘を下げ、もう片方は上げる。この時、肘から肘まで、腕が一直線になることがコツ。下側の拳を凝視しながら、腰をしっかりとひねることで背中を強調。
「最も迫力が出る」ことから、このように名づけられた。多くのボディビルダーが、自らの身体を最もよく見せられるポーズとして、コンテストのフィニッシュで使う。身体を前傾させ、ケーブルクロスで胸の筋肉を収縮させるイメージで胸、肩、僧帽筋を強調。腕を正面から誇示しつつ、拳を合わせ、大胸筋に渾身の力を込める。
われわれが考案するオリジナルフロー。まずは
ポージングのポイント。それは「強い部位は強調し、弱い部位は上手く隠す」ことだ。
例えば、ダブルバイセップス。例えば腕が太く足が細い場合は、足をやや閉じ気味にするといい。足と足の間の空間が目立たないようにするためだ。逆に足を強調したい場合は、つま先を少し外側に開くことで内転筋がよく見え、足全体も太く見える効果がある。
また腹筋は、自信があるならお腹に力を入れるといいが、あまり自信のない場合はお腹を引っ込め、ウエストを細く見せるようにしたい。そして、背中。背中の広がりが弱い時は少しひねることで、正面から見せないようにするのもテクニックだ。
やはり、ポージングは練習が必須。ボディビルダーでも初めてコンテストに出る場合は、3カ月ほどはみっちりと練習を行うものだ。忘年会という最高のステージまで、残された時間は少ない。自分の強みと弱点を的確に把握し、日々練習に励んでほしい。そして今年も脱いで脱いで脱ぎまくり、現代社会を生き抜く猛きウォリアーとして、あらん限りの喝采を浴び尽くしてほしい。