競技パフォーマンスUP
◆フォーカスする筋肉
広背筋をはじめとする背部筋群、上腕二頭筋、上腕筋
背中の筋肉を刺激するエクササイズとして、チンニングは非常に有効である。似たエクササイズであるラットプルダウンに比べてフリーな動きであるため、スタビライザーの強化が促進されるだけでなく、モーターユニットの動員数も多くなる。すなわち、より多くの筋繊維が刺激されるということだ。
しかし筋力の弱い初心者や女性、体重の重いウォリアーの場合、チンニングができないこともある。チンニングを行いたいのに、仕方なくラットプルダウンで代用しているウォリアーは多いのではないだろうか。ちなみに最近の体力測定では、懸垂が測定項目から外されたという。懸垂を1回もできない生徒ばかりになってしまったからだ。
そこで今回は、チンニングができるようになるための方法、また、すでにチンニングができるウォリアーがさらに高回数でチンニングができるようになるための強化方法を紹介しよう。
なおアンダーグリップで行う場合をチンニングあるいはチンアップ、オーバーグリップで行う場合をプルアップと呼ぶことが多いが、ここでは便宜上、すべてチンニングで統一することにする。
筋肉が短くなりながら力を発揮することを、ポジティブあるいはコンセントリックと呼ぶ。逆に筋肉が引き延ばされながら力を発揮することを、ネガティブあるいはエキセントリックと呼ぶ。一般にネガティブでは、ポジティブの30~40%増しの力を発揮することができるといわれている。
チンニングの場合、下から身体を引き上げる(ポジティブ)ことはできなくても、すでに身体が上にある状態からゆっくり下ろしていく(ネガティブ)ならば、できることが多い。これを利用したテクニックが、「ネガティブオンリー・チンニング」である。
ベンチ台やイスを使い、チンニングのトップポジションまで身体を持っていく。ベンチ台もイスもなければ、ジャンプして何とかトップポジションまで持っていこう。その状態から、ゆっくりと4~5秒ほどかけて下ろしていくのである。
ボトムまで下ろし切ったら、また台を使ったりジャンプしたりして、トップまで持っていく。そして4~5秒かけてゆっくりと下ろしていく。これを繰り返すのである。下ろすときにゆっくりとコントロールできなくなったら、そこでストップする。
ネガティブオンリー・チンニングが6~8回ほどできるようになれば、普通のチンニングが2~3回はできるようになっているはずだ。
チンニングは背中を鍛えるためのエクササイズではあるが、腕の筋肉もかなり使われている。背中は強いのに、腕が弱くてチンニングができない人も意外と多い。このような場合は、腕の筋力を高めることでチンニングができるようになる。
腕の中でも、特に上腕筋と腕橈骨筋を強化することが必要になるが、それに適したエクササイズとして、EZバー・リバースカールを紹介しよう。
EZバーの広いほうをリバースグリップで持ち、手首をやや背屈させた状態をキープして、カールを行う。通常のカールエクササイズは上腕二頭筋が主に刺激されるが。この方法だと上腕筋と腕橈骨筋が強烈に刺激されるのを感じ取れるだろう。
ある程度ヒジを曲げた状態からであればできるが、ヒジを伸ばし切った状態からだとビクともしないことがある。これは腕の筋力も関係しているが、背中の筋肉が上手く使えていないことが多い。つまり広背筋や大円筋がストレッチした状態で力を入れることに慣れていないのである。
広背筋や大円筋がストレッチした状態で負荷をかけるのに向いたエクササイズとして、プルオーバーが挙げられる。バーベルやマシンで行う方法もあるが、より自由度が高くて関節への負担が少ない「ベントアーム・ダンベルプルオーバー」をお勧めしよう。
両手を使い、親指と人差し指の間にダンベルのシャフトを挟み込むようにしてダンベルを持ち、ベンチに仰向けになる。この時、ヒジは曲がった状態だ。
ヒジが曲がった状態をキープしつつ、ダンベルを頭上に下ろしていく。胸を張り、肩を後ろに引きながら下ろすイメージでやってみよう。ヒジは過度に締める必要はなく、自然な感じで行っていい。
無理のない範囲でボトムまで下ろし、やはりヒジは曲がった状態のまま、トップに戻していく。広背筋と大円筋に効いている感じがすれば、上手くできている証拠だ。
これらのエクササイズに集中して、2~3ヶ月間頑張ってみよう。もはやチンニングは難しいエクササイズではなくなっているはずだ。ウォリアー達の健闘を祈る。
◆フォーカスする筋肉
広背筋をはじめとする背部筋群、上腕二頭筋、上腕筋
背中の筋肉を刺激するエクササイズとして、チンニングは非常に有効である。似たエクササイズであるラットプルダウンに比べてフリーな動きであるため、スタビライザーの強化が促進されるだけでなく、モーターユニットの動員数も多くなる。すなわち、より多くの筋繊維が刺激されるということだ。
しかし筋力の弱い初心者や女性、体重の重いウォリアーの場合、チンニングができないこともある。チンニングを行いたいのに、仕方なくラットプルダウンで代用しているウォリアーは多いのではないだろうか。ちなみに最近の体力測定では、懸垂が測定項目から外されたという。懸垂を1回もできない生徒ばかりになってしまったからだ。
そこで今回は、チンニングができるようになるための方法、また、すでにチンニングができるウォリアーがさらに高回数でチンニングができるようになるための強化方法を紹介しよう。
なおアンダーグリップで行う場合をチンニングあるいはチンアップ、オーバーグリップで行う場合をプルアップと呼ぶことが多いが、ここでは便宜上、すべてチンニングで統一することにする。
筋肉が短くなりながら力を発揮することを、ポジティブあるいはコンセントリックと呼ぶ。逆に筋肉が引き延ばされながら力を発揮することを、ネガティブあるいはエキセントリックと呼ぶ。一般にネガティブでは、ポジティブの30~40%増しの力を発揮することができるといわれている。
チンニングの場合、下から身体を引き上げる(ポジティブ)ことはできなくても、すでに身体が上にある状態からゆっくり下ろしていく(ネガティブ)ならば、できることが多い。これを利用したテクニックが、「ネガティブオンリー・チンニング」である。
ベンチ台やイスを使い、チンニングのトップポジションまで身体を持っていく。ベンチ台もイスもなければ、ジャンプして何とかトップポジションまで持っていこう。その状態から、ゆっくりと4~5秒ほどかけて下ろしていくのである。
ボトムまで下ろし切ったら、また台を使ったりジャンプしたりして、トップまで持っていく。そして4~5秒かけてゆっくりと下ろしていく。これを繰り返すのである。下ろすときにゆっくりとコントロールできなくなったら、そこでストップする。
ネガティブオンリー・チンニングが6~8回ほどできるようになれば、普通のチンニングが2~3回はできるようになっているはずだ。
チンニングは背中を鍛えるためのエクササイズではあるが、腕の筋肉もかなり使われている。背中は強いのに、腕が弱くてチンニングができない人も意外と多い。このような場合は、腕の筋力を高めることでチンニングができるようになる。
腕の中でも、特に上腕筋と腕橈骨筋を強化することが必要になるが、それに適したエクササイズとして、EZバー・リバースカールを紹介しよう。
EZバーの広いほうをリバースグリップで持ち、手首をやや背屈させた状態をキープして、カールを行う。通常のカールエクササイズは上腕二頭筋が主に刺激されるが。この方法だと上腕筋と腕橈骨筋が強烈に刺激されるのを感じ取れるだろう。
ある程度ヒジを曲げた状態からであればできるが、ヒジを伸ばし切った状態からだとビクともしないことがある。これは腕の筋力も関係しているが、背中の筋肉が上手く使えていないことが多い。つまり広背筋や大円筋がストレッチした状態で力を入れることに慣れていないのである。
広背筋や大円筋がストレッチした状態で負荷をかけるのに向いたエクササイズとして、プルオーバーが挙げられる。バーベルやマシンで行う方法もあるが、より自由度が高くて関節への負担が少ない「ベントアーム・ダンベルプルオーバー」をお勧めしよう。
両手を使い、親指と人差し指の間にダンベルのシャフトを挟み込むようにしてダンベルを持ち、ベンチに仰向けになる。この時、ヒジは曲がった状態だ。
ヒジが曲がった状態をキープしつつ、ダンベルを頭上に下ろしていく。胸を張り、肩を後ろに引きながら下ろすイメージでやってみよう。ヒジは過度に締める必要はなく、自然な感じで行っていい。
無理のない範囲でボトムまで下ろし、やはりヒジは曲がった状態のまま、トップに戻していく。広背筋と大円筋に効いている感じがすれば、上手くできている証拠だ。
これらのエクササイズに集中して、2~3ヶ月間頑張ってみよう。もはやチンニングは難しいエクササイズではなくなっているはずだ。ウォリアー達の健闘を祈る。