競技パフォーマンスUP

フィジカルアップを妨げる”筋肉迷信”を、今すぐ破壊せよ!

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フィジカルアップを妨げる”筋肉迷信”を、今すぐ破壊せよ!

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「夜、口笛を吹くと蛇が出る」
「食べたあとすぐ横になると牛になる」…

世の中にはさまざまな迷信が存在する。それは、筋トレやサプリメントにおいても同様だ。身体作りにまつわる多くのくだらない迷信が、日本人のフィジカルトレーニングへの意識アップの妨げになっているのは確かだ。それなら今回の特集では、身体作りにまつわる代表的な迷信4つを、敢然と喝破する!



迷信(1)
筋力トレーニングをすると、背が伸びなくなる。

→ウソ
成長期に身長を伸ばすなら、むしろ筋力トレーニングを行うべき。

例えばスクワットを行う時など、高重量のバーをかつぐことで背骨が圧迫されるのではないか。もしくは、トレーニングで大きくなった筋肉が骨を押し潰すのではないか。それらの懸念が、このような意見が生まれる理由に違いない。

これぞ、まさに根も葉もない迷信だ。成長期に身長を伸ばすなら、筋力トレーニングはむしろ積極的に行うべきなのだ。

その根拠を述べよう。

身長を伸ばすには、骨端線(骨の端にある、軟骨が骨に変わる境目部分)に刺激を与えることが大切だ。人間の骨は、骨端線があるうちは縦方向(骨の長さ方向)に伸びる。

骨端線に刺激を与えるためには、骨の伸びる方向に対して負荷をかけることが有効だ。例えばベンチプレスは上腕骨や橈骨(とうこつ)、尺骨(しゃっこつ)に対し、スクワットは大腿骨や背骨に対し、それぞれ長さ方向の負荷を与える。それにより骨端線が刺激され、骨が伸びていくのだ。

また、筋力トレーニングを行うと血流がよくなり、筋肉と骨格を発達させる男性ホルモンの一種、テストステロンがたくさん分泌される。それにより、骨が栄養素を活発に吸収。これもまた身長が伸びる大きな要因となる。

つまり、成長期の筋力トレーニングは、積極的に行った方がいいのである。



迷信(2)
高校生に、器具を使ったウエイトトレーニングは不要。

→ウソ
成長の度合いを見定めた上で、むしろどんどん行うべき。

これまたとんでもない迷信である。器具を使ったウエイトトレーニングは、高校生以上ならばむしろ積極的に行わせるべきである。

ではなぜ、高校生以上なのか。

まず筋肉を大きく発達させるには、先ほど書いた通り、テストステロンの分泌が必須である。ところが中学生では、まだテストステロンの分泌量が少ない。そのため、器具を使ってウエイトトレー二ングを行っても、高校生ほどは筋肉が発達しないのである(もちろん前述の通り、中学生が筋力トレーニングを行っても、成長の妨げになることはない)。

もちろん人間の成長には個人差があるため、成長が早く、中学生のうちからテストステロンを多く分泌できる場合もある。逆に成長が遅いと、高校生であってもテストステロンの分泌量が少ない場合もある。これを見定めるポイントが、第二次性徴が完了しているかどうか。

人間は女性が10歳前後、男子が12歳前後から性ホルモンの分泌が始まり、男らしい、女らしい体つきに成長していく。このような性別差を生じさせる成長を第二次性徴と呼ぶが、テストステロンの活発な分泌は、この第二次性徴が完了していることが目安だ。

小学生の間(7歳~12歳ごろ)は、外で遊ぶことで「スポーツの動き」を知り、アジリティ(敏捷性)を高めることが大事。そして中学生の間(13~15歳ごろ)は、ランニングなどで持久力を高めることに適している。そして自重を使ったトレーニングを行い、スポーツをする基礎となる筋力をつけていくといい。そして成長期なので、骨の長さ方向に刺激を与えることが大事。そのためには、ジャンプ系トレーニングも有効だ。
確かに個人差はあるものの、全般的に言えば、器具を使ったウエイトトレーニングとプロテインなどサプリメントの摂取は、高校生から行うべきだろう。



迷信(3)
筋肉をつけると体が重くなり、俊敏な動きができなくなる。

→ウソ
競技レベルを上げるには、筋力トレーニングは誰にでも必要なこと。

確かに筋肉をしっかりつければ、体重はアップする。それにより、体が重いと感じることもあるだろう。注意したいのが、筋力アップによる急激な体重の増加だ。急に筋肉をつけたことで体重が一気に上がることで、自分の体の大きさに一時的にパフォーマンスがついていかなくなることはあり得る、と考えてほしい。

急激に体重を上げすぎるのは、軽自動車に大きなエンジンを載せるようなもの。ドライバーが車体を上手くコントロールできなくなる可能性があることは知っておきたい。つまり、ドライバーがエンジンの出力の大きさに慣れ、それに見合う形に自分のスキルを獲得していけばよい。最終的には筋肉を付けて、筋力をつけた分、以前よりパワフルかつスピーディに動けるようになる。

それだけに筋力トレーニングと体重アップは、選手ならばストレングスコーチやトレーニングコーチと相談の上、段階的に行っていくべきだろう。また、トレーニングメニューについての考慮も必要。例えばクリーンのような、爆発的な動きを伴うトレーニングを取り入れることも大事である。

どんなタイプの選手であっても、より高いレベルに到達するためには、筋力トレーニングと正しい栄養摂取は必須であることを知ってほしい。



迷信(4)
プロテインを飲むと、腎臓や肝臓がおかしくなる。

→ウソ
摂取量さえ守れば、プロテインが内臓に負担をかけることはない。

これもまた、行き過ぎた迷信である。勘違いもいいところだ。
確かにたんぱく質を摂りすぎると、腎臓からのみ排泄される尿素窒素やクレアチニンなどが多くなり、その結果、腎臓に負担がかかることもある。
ただしこれは、腎臓病になり、それが進行してしまった時の話。
健康なスポーツ選手の場合、プロテインを正しく摂取すれば、腎臓に大きな負担がかかることはない。

肝臓についても同様だ。健常な人がたんぱく質を摂って肝臓を悪くした、という実験結果ほとんどない。例えばエスキモー(イヌイット)。
彼らは肉をたくさん食べることで知られ、1日のたんぱく質摂取量は4g/体重1kg以上といわれる。それでも、彼らの肝臓が特別に悪いという調査結果は今のところない。

ただし、プロテインの摂取量については、正しい知識を持つことが必要だ。
アスリートにとって必要なたんぱく質の量は、1日あたり1.4~2g/体重1kg程度が適切。これならば毎日摂っても、内臓に負担がかかることは決してないと考えられる。

ちなみに、たんぱく質を過剰摂取するとどうなるか。考えられるのは主にこの2つである。

  • (1)尿素となり、尿として排出される。この時、肝臓や腎臓に負担がかかる可能性がある。
  • (2)脂肪酸(特に飽和脂肪酸)になる。

つまり、たんぱく質は摂り過ぎると脂肪になり、尿として排出する際、肝臓や腎臓へ負担がかかる、ということ(腸に負担をかけ、下痢や便秘になってしまうこともある)。

いくら筋肉をつけたくても、いたずらにプロテインを大量摂取しても意味がない、ということは知っておきたい。正しい摂取量を理解した上で、トレーニングと栄養摂取に励んでほしい。

なおプロテインの摂取は、高校生からがベスト。基本的に毎日の食事をきちんと摂った上で、それでも不足するたんぱく質をプロテインで補う、と考えてほしい。例えば体重60kgなら、必要なたんぱく質の量は約120g。高校生は多く食べる場合で、1日のたんぱく質摂取量は80gほどだといわれる。その不足分をプロテインで補う、という考えを徹底しよう。



正しいフィジカルトレーニングと栄養摂取を行えば、日本人であっても、いくらでも身体は大きく、強くなる。それを妨げているのが、指導者や保護者のフィジカルトレーニングに対する知識の少なさと、これらの“筋肉迷信”だ。

先月から書き続けていることだが、欧米人にできて、日本人にできないことは何もない。そして日本人が他のアジア人に負ける理由など、一つもない。

だから、ウォリアーよ、自信を持て。
つまらぬ迷信には、耳を貸すな!
そして今すぐバーベルを握り、己をひたすら鍛えて鍛え抜け!

プロテインホエイ100

【1食(35g)あたり】

エネルギー:142kcal、たんぱく質:24.2g(無水物換算値:25.3g)、脂質:2.9g、炭水化物:4.7g、ナトリウム:118mg(食塩相当量:0.3g)

詳しい情報・ご購入はこちらから DNS Online Shop




Text:
前田成彦
DESIRE TO EVOLUTION編集長(株式会社ドーム コンテンツ企画部所属)。学生~社会人にてアメリカンフットボールを経験。趣味であるブラジリアン柔術の競技力向上、そして学生時代のベンチプレスMAX超えを目標に奮闘するも、誘惑に負け続ける日々を送る。お気に入りのマッスルメイトはホエイSP。

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「夜、口笛を吹くと蛇が出る」
「食べたあとすぐ横になると牛になる」…

世の中にはさまざまな迷信が存在する。それは、筋トレやサプリメントにおいても同様だ。身体作りにまつわる多くのくだらない迷信が、日本人のフィジカルトレーニングへの意識アップの妨げになっているのは確かだ。それなら今回の特集では、身体作りにまつわる代表的な迷信4つを、敢然と喝破する!



迷信(1)
筋力トレーニングをすると、背が伸びなくなる。

→ウソ
成長期に身長を伸ばすなら、むしろ筋力トレーニングを行うべき。

例えばスクワットを行う時など、高重量のバーをかつぐことで背骨が圧迫されるのではないか。もしくは、トレーニングで大きくなった筋肉が骨を押し潰すのではないか。それらの懸念が、このような意見が生まれる理由に違いない。

これぞ、まさに根も葉もない迷信だ。成長期に身長を伸ばすなら、筋力トレーニングはむしろ積極的に行うべきなのだ。

その根拠を述べよう。

身長を伸ばすには、骨端線(骨の端にある、軟骨が骨に変わる境目部分)に刺激を与えることが大切だ。人間の骨は、骨端線があるうちは縦方向(骨の長さ方向)に伸びる。

骨端線に刺激を与えるためには、骨の伸びる方向に対して負荷をかけることが有効だ。例えばベンチプレスは上腕骨や橈骨(とうこつ)、尺骨(しゃっこつ)に対し、スクワットは大腿骨や背骨に対し、それぞれ長さ方向の負荷を与える。それにより骨端線が刺激され、骨が伸びていくのだ。

また、筋力トレーニングを行うと血流がよくなり、筋肉と骨格を発達させる男性ホルモンの一種、テストステロンがたくさん分泌される。それにより、骨が栄養素を活発に吸収。これもまた身長が伸びる大きな要因となる。

つまり、成長期の筋力トレーニングは、積極的に行った方がいいのである。



迷信(2)
高校生に、器具を使ったウエイトトレーニングは不要。

→ウソ
成長の度合いを見定めた上で、むしろどんどん行うべき。

これまたとんでもない迷信である。器具を使ったウエイトトレーニングは、高校生以上ならばむしろ積極的に行わせるべきである。

ではなぜ、高校生以上なのか。

まず筋肉を大きく発達させるには、先ほど書いた通り、テストステロンの分泌が必須である。ところが中学生では、まだテストステロンの分泌量が少ない。そのため、器具を使ってウエイトトレー二ングを行っても、高校生ほどは筋肉が発達しないのである(もちろん前述の通り、中学生が筋力トレーニングを行っても、成長の妨げになることはない)。

もちろん人間の成長には個人差があるため、成長が早く、中学生のうちからテストステロンを多く分泌できる場合もある。逆に成長が遅いと、高校生であってもテストステロンの分泌量が少ない場合もある。これを見定めるポイントが、第二次性徴が完了しているかどうか。

人間は女性が10歳前後、男子が12歳前後から性ホルモンの分泌が始まり、男らしい、女らしい体つきに成長していく。このような性別差を生じさせる成長を第二次性徴と呼ぶが、テストステロンの活発な分泌は、この第二次性徴が完了していることが目安だ。

小学生の間(7歳~12歳ごろ)は、外で遊ぶことで「スポーツの動き」を知り、アジリティ(敏捷性)を高めることが大事。そして中学生の間(13~15歳ごろ)は、ランニングなどで持久力を高めることに適している。そして自重を使ったトレーニングを行い、スポーツをする基礎となる筋力をつけていくといい。そして成長期なので、骨の長さ方向に刺激を与えることが大事。そのためには、ジャンプ系トレーニングも有効だ。
確かに個人差はあるものの、全般的に言えば、器具を使ったウエイトトレーニングとプロテインなどサプリメントの摂取は、高校生から行うべきだろう。



迷信(3)
筋肉をつけると体が重くなり、俊敏な動きができなくなる。

→ウソ
競技レベルを上げるには、筋力トレーニングは誰にでも必要なこと。

確かに筋肉をしっかりつければ、体重はアップする。それにより、体が重いと感じることもあるだろう。注意したいのが、筋力アップによる急激な体重の増加だ。急に筋肉をつけたことで体重が一気に上がることで、自分の体の大きさに一時的にパフォーマンスがついていかなくなることはあり得る、と考えてほしい。

急激に体重を上げすぎるのは、軽自動車に大きなエンジンを載せるようなもの。ドライバーが車体を上手くコントロールできなくなる可能性があることは知っておきたい。つまり、ドライバーがエンジンの出力の大きさに慣れ、それに見合う形に自分のスキルを獲得していけばよい。最終的には筋肉を付けて、筋力をつけた分、以前よりパワフルかつスピーディに動けるようになる。

それだけに筋力トレーニングと体重アップは、選手ならばストレングスコーチやトレーニングコーチと相談の上、段階的に行っていくべきだろう。また、トレーニングメニューについての考慮も必要。例えばクリーンのような、爆発的な動きを伴うトレーニングを取り入れることも大事である。

どんなタイプの選手であっても、より高いレベルに到達するためには、筋力トレーニングと正しい栄養摂取は必須であることを知ってほしい。



迷信(4)
プロテインを飲むと、腎臓や肝臓がおかしくなる。

→ウソ
摂取量さえ守れば、プロテインが内臓に負担をかけることはない。

これもまた、行き過ぎた迷信である。勘違いもいいところだ。
確かにたんぱく質を摂りすぎると、腎臓からのみ排泄される尿素窒素やクレアチニンなどが多くなり、その結果、腎臓に負担がかかることもある。
ただしこれは、腎臓病になり、それが進行してしまった時の話。
健康なスポーツ選手の場合、プロテインを正しく摂取すれば、腎臓に大きな負担がかかることはない。

肝臓についても同様だ。健常な人がたんぱく質を摂って肝臓を悪くした、という実験結果ほとんどない。例えばエスキモー(イヌイット)。
彼らは肉をたくさん食べることで知られ、1日のたんぱく質摂取量は4g/体重1kg以上といわれる。それでも、彼らの肝臓が特別に悪いという調査結果は今のところない。

ただし、プロテインの摂取量については、正しい知識を持つことが必要だ。
アスリートにとって必要なたんぱく質の量は、1日あたり1.4~2g/体重1kg程度が適切。これならば毎日摂っても、内臓に負担がかかることは決してないと考えられる。

ちなみに、たんぱく質を過剰摂取するとどうなるか。考えられるのは主にこの2つである。

  • (1)尿素となり、尿として排出される。この時、肝臓や腎臓に負担がかかる可能性がある。
  • (2)脂肪酸(特に飽和脂肪酸)になる。

つまり、たんぱく質は摂り過ぎると脂肪になり、尿として排出する際、肝臓や腎臓へ負担がかかる、ということ(腸に負担をかけ、下痢や便秘になってしまうこともある)。

いくら筋肉をつけたくても、いたずらにプロテインを大量摂取しても意味がない、ということは知っておきたい。正しい摂取量を理解した上で、トレーニングと栄養摂取に励んでほしい。

なおプロテインの摂取は、高校生からがベスト。基本的に毎日の食事をきちんと摂った上で、それでも不足するたんぱく質をプロテインで補う、と考えてほしい。例えば体重60kgなら、必要なたんぱく質の量は約120g。高校生は多く食べる場合で、1日のたんぱく質摂取量は80gほどだといわれる。その不足分をプロテインで補う、という考えを徹底しよう。



正しいフィジカルトレーニングと栄養摂取を行えば、日本人であっても、いくらでも身体は大きく、強くなる。それを妨げているのが、指導者や保護者のフィジカルトレーニングに対する知識の少なさと、これらの“筋肉迷信”だ。

先月から書き続けていることだが、欧米人にできて、日本人にできないことは何もない。そして日本人が他のアジア人に負ける理由など、一つもない。

だから、ウォリアーよ、自信を持て。
つまらぬ迷信には、耳を貸すな!
そして今すぐバーベルを握り、己をひたすら鍛えて鍛え抜け!

プロテインホエイ100

【1食(35g)あたり】

エネルギー:142kcal、たんぱく質:24.2g(無水物換算値:25.3g)、脂質:2.9g、炭水化物:4.7g、ナトリウム:118mg(食塩相当量:0.3g)

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