体重・筋量UP

シーズンの最終調整 ~トレーニングでギリギリまで追い込むために

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シーズンの最終調整 ~トレーニングでギリギリまで追い込むために

シーズンの最終調整 ~トレーニングでギリギリまで追い込むために

いよいよオフシーズンも最終局面。シーズン開始に向けて実戦練習が始まり、ギリギリまで追い込んだトレーニングをしていく期間である。
そのためには、栄養面での充足が不可欠となる。エネルギーが不足してもダメだし、集中力が低下してもマズい。では、この期間に特に必要とされる栄養とは、どんなものなのだろうか。

■やる気を出すアミノ酸 ~チロシンの働きとは

闘志にあふれているとき、ウォリアー達の脳にはアドレナリンが満ちあふれている。このアドレナリンの材料になるアミノ酸が、チロシンなのだ。アドレナリンの仲間には他にノルアドレナリンやドーパミンがあり、これらをまとめてカテコールアミンと呼ぶ。そしてカテコールアミンはすべてチロシンを材料としているのである。
カテコールアミンには心拍出量を増やしたり、筋肉の血流を増やしたり、血糖値を高めたり、筋力を増加させたりといった作用がある。つまりチロシンを摂取することでカテコールアミンの合成がスムーズになれば、トレーニングをハードに追い込めるようになるのだ。
チロシンを多く含む食品はタケノコやチーズ、大豆、鶏肉、魚などだ。タケノコやチーズの表面に白い粉が吹き出ていることがあるが、あれがチロシンなのである。トレーニングの効果を高めるために、普段からこれらの食品を多めに食べるようにしよう。

■集中力を高めるアミノ酸 ~BCAAの働きとは

脳内に「セロトニン」という神経伝達物質が増えてくると、疲労を引き起こすといわれる。セロトニンの本来の作用についてはさまざまな意見があるものの、現時点ではセロトニンが中枢性疲労の原因となっているとの説が大勢を占めている。
では、セロトニンはどのようにして疲労を誘発するとされているのか。最新の研究ではセロトニン受容体(5-HT1A)の活性化が筋収縮の発火頻度を低下させる、ということが示されている。※1

セロトニンはアミノ酸のトリプトファンから合成される。通常の場合、トリプトファンは血中においてアルブミンと結合している。しかし運動中は脂肪酸が血中に増えてくるため、アルブミンが脂肪酸と結合してしまい、トリプトファンが遊離した状態となるのだ。遊離したトリプトファンは脳に入ろうとする。そして脳内でセロトニンが増え、疲労を引き起こす、というわけである。
それを防ぐためにはどうすればいいのか。トリプトファンが脳内に入る時には、「トランスポーター(運搬物質)」が必要となる。BCAAはトリプトファンと同じトランスポーターを使用するため、BCAAを摂取すればトランスポーターの奪い合いが生じ、脳内に入り込むトリプトファンを減らすことができる。だから運動前にはBCAAの多い食事を食べるようにしたい。しかし…

BCAAを多く含む食品は卵や肉、魚などの高たんぱく食品である。しかし多くの高たんぱく食品は、同時にトリプトファンも含んでしまっているのだ。ホエイプロテインはBCAAが多く、トリプトファンが少ないのでお勧めできる。だが、ベストの効果を求めるのならば、BCAAだけをサプリメントとして摂取するようにしたい。

■糖質を忘れるな!

練習後半になってもバテないためには、筋肉や肝臓にグリコーゲンをしっかり溜め込んでおく必要がある。練習中、あるいは試合中に突然バテてしまうことがあるが、それは筋肉と肝臓のグリコーゲンが枯渇してしまったのである。
グリコーゲンを溜め込むためには、十分な炭水化物(白米、パン、パスタ、イモ類、果物など)を食べることだ。朝食抜きなど、もってのほかである。
さらにクエン酸を炭水化物と同時に摂取すると、グリコーゲンの蓄積を効率的にすることができると考えられている。食事のデザートとしてグレープフルーツなどの柑橘類を食べたり、柑橘系のジュースを飲んだりするようにしよう。
シーズン開始まで、あと少しだ。自信を持って試合に臨めるよう、がっつり追い込んだトレーニングを行おう。そして、それができるだけの環境を整えていこう。

 

ホエイプロテインG+

【1食(33g)あたり】

エネルギー:136kcal、たんぱく質:26.4g(無水物換算値:26.8g)、脂質:2.0g、炭水化物:3.0g、食塩相当量:0.4g、グルタミン:5,000mg

詳しい情報・ご購入はこちらから DNS Online Shop

BCAA

【1回(5.5g)あたり】

エネルギー:22kcal、たんぱく質:5.0g、脂質:0.02g、炭水化物:0.4g、ナトリウム:9mg(食塩相当量:0~0.1g)、L-ロイシン:2,450.0mg、L-バリン:1,375.5mg、L-イソロイシン:1,375.5mg

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(後編に続く)

【参考文献】

  • 1Serotonin spillover onto the axon initial segment of motoneurons induces central fatigue by inhibiting action potential initiation
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いよいよオフシーズンも最終局面。シーズン開始に向けて実戦練習が始まり、ギリギリまで追い込んだトレーニングをしていく期間である。
そのためには、栄養面での充足が不可欠となる。エネルギーが不足してもダメだし、集中力が低下してもマズい。では、この期間に特に必要とされる栄養とは、どんなものなのだろうか。

■やる気を出すアミノ酸 ~チロシンの働きとは

闘志にあふれているとき、ウォリアー達の脳にはアドレナリンが満ちあふれている。このアドレナリンの材料になるアミノ酸が、チロシンなのだ。アドレナリンの仲間には他にノルアドレナリンやドーパミンがあり、これらをまとめてカテコールアミンと呼ぶ。そしてカテコールアミンはすべてチロシンを材料としているのである。
カテコールアミンには心拍出量を増やしたり、筋肉の血流を増やしたり、血糖値を高めたり、筋力を増加させたりといった作用がある。つまりチロシンを摂取することでカテコールアミンの合成がスムーズになれば、トレーニングをハードに追い込めるようになるのだ。
チロシンを多く含む食品はタケノコやチーズ、大豆、鶏肉、魚などだ。タケノコやチーズの表面に白い粉が吹き出ていることがあるが、あれがチロシンなのである。トレーニングの効果を高めるために、普段からこれらの食品を多めに食べるようにしよう。

■集中力を高めるアミノ酸 ~BCAAの働きとは

脳内に「セロトニン」という神経伝達物質が増えてくると、疲労を引き起こすといわれる。セロトニンの本来の作用についてはさまざまな意見があるものの、現時点ではセロトニンが中枢性疲労の原因となっているとの説が大勢を占めている。
では、セロトニンはどのようにして疲労を誘発するとされているのか。最新の研究ではセロトニン受容体(5-HT1A)の活性化が筋収縮の発火頻度を低下させる、ということが示されている。※1

セロトニンはアミノ酸のトリプトファンから合成される。通常の場合、トリプトファンは血中においてアルブミンと結合している。しかし運動中は脂肪酸が血中に増えてくるため、アルブミンが脂肪酸と結合してしまい、トリプトファンが遊離した状態となるのだ。遊離したトリプトファンは脳に入ろうとする。そして脳内でセロトニンが増え、疲労を引き起こす、というわけである。
それを防ぐためにはどうすればいいのか。トリプトファンが脳内に入る時には、「トランスポーター(運搬物質)」が必要となる。BCAAはトリプトファンと同じトランスポーターを使用するため、BCAAを摂取すればトランスポーターの奪い合いが生じ、脳内に入り込むトリプトファンを減らすことができる。だから運動前にはBCAAの多い食事を食べるようにしたい。しかし…

BCAAを多く含む食品は卵や肉、魚などの高たんぱく食品である。しかし多くの高たんぱく食品は、同時にトリプトファンも含んでしまっているのだ。ホエイプロテインはBCAAが多く、トリプトファンが少ないのでお勧めできる。だが、ベストの効果を求めるのならば、BCAAだけをサプリメントとして摂取するようにしたい。

■糖質を忘れるな!

練習後半になってもバテないためには、筋肉や肝臓にグリコーゲンをしっかり溜め込んでおく必要がある。練習中、あるいは試合中に突然バテてしまうことがあるが、それは筋肉と肝臓のグリコーゲンが枯渇してしまったのである。
グリコーゲンを溜め込むためには、十分な炭水化物(白米、パン、パスタ、イモ類、果物など)を食べることだ。朝食抜きなど、もってのほかである。
さらにクエン酸を炭水化物と同時に摂取すると、グリコーゲンの蓄積を効率的にすることができると考えられている。食事のデザートとしてグレープフルーツなどの柑橘類を食べたり、柑橘系のジュースを飲んだりするようにしよう。
シーズン開始まで、あと少しだ。自信を持って試合に臨めるよう、がっつり追い込んだトレーニングを行おう。そして、それができるだけの環境を整えていこう。

 

ホエイプロテインG+

【1食(33g)あたり】

エネルギー:136kcal、たんぱく質:26.4g(無水物換算値:26.8g)、脂質:2.0g、炭水化物:3.0g、食塩相当量:0.4g、グルタミン:5,000mg

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BCAA

【1回(5.5g)あたり】

エネルギー:22kcal、たんぱく質:5.0g、脂質:0.02g、炭水化物:0.4g、ナトリウム:9mg(食塩相当量:0~0.1g)、L-ロイシン:2,450.0mg、L-バリン:1,375.5mg、L-イソロイシン:1,375.5mg

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(後編に続く)

【参考文献】

  • 1Serotonin spillover onto the axon initial segment of motoneurons induces central fatigue by inhibiting action potential initiation