健康・体力・美容UP
今回からは、部位別の各種エクササイズについて解説していきます。
胸部のトレーニングについては、これまでベンチプレスやダンベル・フライ、ケーブル・インクラインフライについて紹介してきました。
ベンチプレス、ダンベルフライ、ケーブルインクラインフライをおさらいしたい方は、下記からご確認ください。
ベンチプレス
Part 1 ベンチプレスのフォーム
Part 2 ベンチプレスのフォーム
Part 3 ベンチプレスのフォーム
ダンベル・フライ
ダンベル・フライの正しいやり方
ケーブル・インクラインフライ
ケーブルインクラインフライのやり方
大胸筋のトレーニングとしては、何と言ってもベンチプレスが不動の人気を誇りますが、ベンチプレスはどちらかというと大胸筋の中部から下部にかけての刺激が強くなります。
下部ばかり発達した大胸筋では垂れ下がったように見えてしまい、見栄えの点では今一つとなってしまいます。
見栄えのよい胸部をつくるためには、鎖骨の下から盛り上がった上部大胸筋をつくるトレーニングが欠かせません。
そこで、今回は上部大胸筋を刺激するための「インクライン・ベンチプレス」のやり方を紹介しましょう。
1.スタートポジション
30~45度のインクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨をしっかり内側に寄せ、さらに下に下げる。
胸を張り、しっかりとアーチをつくる。
上体のアーチができている正しい例 |
アーチができていないNG例 |
2.バーを下ろす
通常のベンチプレスよりも、やや狭いグリップでバーを握る。
ヒジは張り過ぎず、大胸筋の中部を目掛けてバーを下ろしていく。その時、バーが胸に触れるまで下ろす必要はない。
目安として、大胸筋から5cmほどのところまで下ろすようにする。
大胸筋中部から5cm上のところまで下ろしたスタートポジション |
ヒジを張って鎖骨のほうに下ろしたNG例 |
インクライン・ベンチプレスにおけるよくある間違いは、ヒジを張って鎖骨周辺に下ろしてしまうことです。
このフォームだと、上腕二頭筋長頭の炎症を起こしてしまう可能性が高く、また逆に上部大胸筋への刺激もかえって少なくなってしまいます。
上部大胸筋に刺激を与えるためには、「屈曲」すなわち腕を前方に挙げる動きが必要です。
そのためにはボトムポジションにおいて、ひじを閉じ気味にしたフォームにしなくてはいけません。
ひじを張ったフォームだと「水平内転」となるため、大胸筋中部への効きのほうが強くなってしまうのです。
バーを下ろす深さですが、インクライン・ベンチプレスでバーが大胸筋に触れるまで下ろしてしまうと、多くの場合において三角筋前部がオーバーストレッチとなってしまいます。
通常の場合は無理にバーが胸に付くまで下ろす必要などなく、胸の上5cm程度のところまで下ろせば十分となります。
もちろん柔軟性が高く、無理なく胸まで下ろせる場合は、胸に付くまで下ろしてしまっても構いません。
また、グリップ幅を広めにすると、やはり三角筋前部がオーバーストレッチ気味となってしまいます。
手幅はベンチプレスよりも少しだけナローグリップにして握るようにしましょう。
なお、肩甲骨は内側に寄せるだけでなく、そこからさらに下げるようにしてください。
肩甲骨が上がった状態ですと三角筋に刺激が移行しやすくなり、さらに上部大胸筋が緩んだ状態となりますので、エクササイズの効果が半減してしまいます。
3.フィニッシュ・ポジション
垂直の軌道でバーを挙げていく。斜め上(頭のほう)に挙げてしまわないこと。
垂直に挙げたフィニッシュポジション |
斜め上に挙げてしまったNG例 |
なお、斜め上に挙げたほうが屈曲の動きを強調することができますが、今度は三角筋前部への刺激が強くなってしまいます。
インクラインの状態で垂直に挙げるだけで十分に屈曲の動きはできますので、バーは垂直に挙げるようにしましょう。
ベンチの角度に関して、2010年の北イリノイ大学のTrebsらの報告によれば、28度よりも44度のほうが上部大胸筋への刺激は強かったとされています。
ただし角度が急になり過ぎても、やはり三角筋前部に刺激が移行してしまい、また使用重量も低下してしまいます。
ですので、45度を大幅に超えるような角度は避けたほうがいいでしょう。
インクライン・ベンチプレスは三角筋前部へ刺激が移行しがちなので、フラット・ベンチプレスに比べ難しい種目になります。
しかし、上手に効かせられるようにさえなれば、上部から盛り上がったカッコイイ大胸筋を手に入れることはそう難しくありません。
スーツの似合う厚い胸板を目指して頑張りましょう!
今回からは、部位別の各種エクササイズについて解説していきます。
胸部のトレーニングについては、これまでベンチプレスやダンベル・フライ、ケーブル・インクラインフライについて紹介してきました。
ベンチプレス、ダンベルフライ、ケーブルインクラインフライをおさらいしたい方は、下記からご確認ください。
ベンチプレス
Part 1 ベンチプレスのフォーム
Part 2 ベンチプレスのフォーム
Part 3 ベンチプレスのフォーム
ダンベル・フライ
ダンベル・フライの正しいやり方
ケーブル・インクラインフライ
ケーブルインクラインフライのやり方
大胸筋のトレーニングとしては、何と言ってもベンチプレスが不動の人気を誇りますが、ベンチプレスはどちらかというと大胸筋の中部から下部にかけての刺激が強くなります。
下部ばかり発達した大胸筋では垂れ下がったように見えてしまい、見栄えの点では今一つとなってしまいます。
見栄えのよい胸部をつくるためには、鎖骨の下から盛り上がった上部大胸筋をつくるトレーニングが欠かせません。
そこで、今回は上部大胸筋を刺激するための「インクライン・ベンチプレス」のやり方を紹介しましょう。
1.スタートポジション
30~45度のインクラインベンチに仰向けになり、肩甲骨をしっかり内側に寄せ、さらに下に下げる。
胸を張り、しっかりとアーチをつくる。
上体のアーチができている正しい例 |
アーチができていないNG例 |
2.バーを下ろす
通常のベンチプレスよりも、やや狭いグリップでバーを握る。
ヒジは張り過ぎず、大胸筋の中部を目掛けてバーを下ろしていく。その時、バーが胸に触れるまで下ろす必要はない。
目安として、大胸筋から5cmほどのところまで下ろすようにする。
大胸筋中部から5cm上のところまで下ろしたスタートポジション |
ヒジを張って鎖骨のほうに下ろしたNG例 |
インクライン・ベンチプレスにおけるよくある間違いは、ヒジを張って鎖骨周辺に下ろしてしまうことです。
このフォームだと、上腕二頭筋長頭の炎症を起こしてしまう可能性が高く、また逆に上部大胸筋への刺激もかえって少なくなってしまいます。
上部大胸筋に刺激を与えるためには、「屈曲」すなわち腕を前方に挙げる動きが必要です。
そのためにはボトムポジションにおいて、ひじを閉じ気味にしたフォームにしなくてはいけません。
ひじを張ったフォームだと「水平内転」となるため、大胸筋中部への効きのほうが強くなってしまうのです。
バーを下ろす深さですが、インクライン・ベンチプレスでバーが大胸筋に触れるまで下ろしてしまうと、多くの場合において三角筋前部がオーバーストレッチとなってしまいます。
通常の場合は無理にバーが胸に付くまで下ろす必要などなく、胸の上5cm程度のところまで下ろせば十分となります。
もちろん柔軟性が高く、無理なく胸まで下ろせる場合は、胸に付くまで下ろしてしまっても構いません。
また、グリップ幅を広めにすると、やはり三角筋前部がオーバーストレッチ気味となってしまいます。
手幅はベンチプレスよりも少しだけナローグリップにして握るようにしましょう。
なお、肩甲骨は内側に寄せるだけでなく、そこからさらに下げるようにしてください。
肩甲骨が上がった状態ですと三角筋に刺激が移行しやすくなり、さらに上部大胸筋が緩んだ状態となりますので、エクササイズの効果が半減してしまいます。
3.フィニッシュ・ポジション
垂直の軌道でバーを挙げていく。斜め上(頭のほう)に挙げてしまわないこと。
垂直に挙げたフィニッシュポジション |
斜め上に挙げてしまったNG例 |
なお、斜め上に挙げたほうが屈曲の動きを強調することができますが、今度は三角筋前部への刺激が強くなってしまいます。
インクラインの状態で垂直に挙げるだけで十分に屈曲の動きはできますので、バーは垂直に挙げるようにしましょう。
ベンチの角度に関して、2010年の北イリノイ大学のTrebsらの報告によれば、28度よりも44度のほうが上部大胸筋への刺激は強かったとされています。
ただし角度が急になり過ぎても、やはり三角筋前部に刺激が移行してしまい、また使用重量も低下してしまいます。
ですので、45度を大幅に超えるような角度は避けたほうがいいでしょう。
インクライン・ベンチプレスは三角筋前部へ刺激が移行しがちなので、フラット・ベンチプレスに比べ難しい種目になります。
しかし、上手に効かせられるようにさえなれば、上部から盛り上がったカッコイイ大胸筋を手に入れることはそう難しくありません。
スーツの似合う厚い胸板を目指して頑張りましょう!