競技パフォーマンスUP
ゆっくりと挙げ、ゆっくりと降ろしていく、「スロー・トレーニング」という方法があります。これは軽い重量を用いるため怪我の危険性も少なく、初心者や高齢者向けのテクニックとして非常に優れています。
ただし、本格的なトレーニーが常用する方法としては、少々不向きとなります。その理由の最たるものが、「モーターユニット動員数」。モーターユニットとは、「1本の神経と、それが支配する筋繊維」のことです。スロー・トレーニングのようにゆっくりとした動作の場合、あまり多くの神経は使われません。ということは、モーターユニットはあまり動員されず、使われる筋繊維の数も少ないということになります。
逆に、スピーディな動作を行った場合、数多くの神経が運動に参加してきます。この時は多数のモーターユニットが動員されるため、使われる筋繊維の数も多くなるのです。
モーターユニット動員数を上げたいと考えるのなら、スピーディでエクスプロッシブ(爆発的)なエクササイズが有効となります。その代表的なものが、「拍手腕立て伏せ」や「ジャンピングスクワット」です。
拍手腕立て伏せ |
||
ジャンピングスクワット1 |
ジャンピングスクワット2 |
速筋と遅筋の割合が一般的なトレーニーの場合、90kgのベンチプレスを4~5回挙げることができるのならば、100kgはクリアできます。しかし、神経系が未発達でモーターユニットを上手く動員できない場合、90kgが6~7回挙がるようになってからでないと、100kgをクリアできないこともあります。
このような場合には、拍手腕立て伏せをプログラムに採り入れるようにしましょう。筋力が弱くてできない場合は、床に膝を付けて行っても構いません。また、逆に筋力が強くて10回以上簡単にできてしまう場合は、足をイスやベンチに乗せて行うようにします。
膝立てバージョン |
足を高くしたバージョン |
スクワットの場合も同様に、ジャンピングスクワットを取り入れることが最大筋力の向上に役立ってきます。ただし、拍手腕立て伏せの場合もジャンピングスクワットの場合も、「動作を正しく行うことができなくなったら、そこでセットを中止」するようにしてください。拍手ができなくなったり、高くジャンプできなくなってからもなお、レップスを継続したとしても意味はありません。
拍手腕立て伏せやジャンピングスクワットは、筋肉の「伸張反射」を利用したエクササイズです。筋肉は急激に伸ばされると、元の長さをキープしようとして収縮しようとします。この反射を利用することで、通常よりも強い力を出すことができるのです。ボールを投げるときに振りかぶったり、ジャンプするときに一度しゃがんだりするのは、身体が自然に伸長反射を利用しているわけです。
そこで、わざと伸長反射の助けを借りずにエクササイズを行うことで、筋繊維と神経に新しい刺激を与えることができます。スクワットでいえば、しゃがんだところで数秒静止し、そこから爆発的に立ち上がるようにします。このような方法を、「ストップ&ゴー」と呼びます。
下で静止した状態 |
爆発的に立ち上がるところ |
このバリエーションで、「ベンチ・スクワット」という方法もあります。ちょうどボトムポジションの高さとなるベンチを用意し、そこにしゃがみこんでから、立ち上がるようにします。
バーを担いでベンチにしゃがんだ状態 |
立ち上がった状態 |
ベンチプレスの場合は、胸の上でバーを静止させ、1秒ほどしてから爆発的にプレスするようにします。
ストップ&ゴーの場合、爆発的に挙げられなくなったら、そこでセットを中止するようにしてください。トータルのレップスとしては、4~6回を目安とします。
使用重量については、最初のうちはマックスの60%程度を目安にします。慣れてくるに従い、徐々に重い重量に挑戦するようにしてください。
(Part 18を読む) |
(Part 20を読む) |
ゆっくりと挙げ、ゆっくりと降ろしていく、「スロー・トレーニング」という方法があります。これは軽い重量を用いるため怪我の危険性も少なく、初心者や高齢者向けのテクニックとして非常に優れています。
ただし、本格的なトレーニーが常用する方法としては、少々不向きとなります。その理由の最たるものが、「モーターユニット動員数」。モーターユニットとは、「1本の神経と、それが支配する筋繊維」のことです。スロー・トレーニングのようにゆっくりとした動作の場合、あまり多くの神経は使われません。ということは、モーターユニットはあまり動員されず、使われる筋繊維の数も少ないということになります。
逆に、スピーディな動作を行った場合、数多くの神経が運動に参加してきます。この時は多数のモーターユニットが動員されるため、使われる筋繊維の数も多くなるのです。
モーターユニット動員数を上げたいと考えるのなら、スピーディでエクスプロッシブ(爆発的)なエクササイズが有効となります。その代表的なものが、「拍手腕立て伏せ」や「ジャンピングスクワット」です。
拍手腕立て伏せ |
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ジャンピングスクワット1 |
ジャンピングスクワット2 |
速筋と遅筋の割合が一般的なトレーニーの場合、90kgのベンチプレスを4~5回挙げることができるのならば、100kgはクリアできます。しかし、神経系が未発達でモーターユニットを上手く動員できない場合、90kgが6~7回挙がるようになってからでないと、100kgをクリアできないこともあります。
このような場合には、拍手腕立て伏せをプログラムに採り入れるようにしましょう。筋力が弱くてできない場合は、床に膝を付けて行っても構いません。また、逆に筋力が強くて10回以上簡単にできてしまう場合は、足をイスやベンチに乗せて行うようにします。
膝立てバージョン |
足を高くしたバージョン |
スクワットの場合も同様に、ジャンピングスクワットを取り入れることが最大筋力の向上に役立ってきます。ただし、拍手腕立て伏せの場合もジャンピングスクワットの場合も、「動作を正しく行うことができなくなったら、そこでセットを中止」するようにしてください。拍手ができなくなったり、高くジャンプできなくなってからもなお、レップスを継続したとしても意味はありません。
拍手腕立て伏せやジャンピングスクワットは、筋肉の「伸張反射」を利用したエクササイズです。筋肉は急激に伸ばされると、元の長さをキープしようとして収縮しようとします。この反射を利用することで、通常よりも強い力を出すことができるのです。ボールを投げるときに振りかぶったり、ジャンプするときに一度しゃがんだりするのは、身体が自然に伸長反射を利用しているわけです。
そこで、わざと伸長反射の助けを借りずにエクササイズを行うことで、筋繊維と神経に新しい刺激を与えることができます。スクワットでいえば、しゃがんだところで数秒静止し、そこから爆発的に立ち上がるようにします。このような方法を、「ストップ&ゴー」と呼びます。
下で静止した状態 |
爆発的に立ち上がるところ |
このバリエーションで、「ベンチ・スクワット」という方法もあります。ちょうどボトムポジションの高さとなるベンチを用意し、そこにしゃがみこんでから、立ち上がるようにします。
バーを担いでベンチにしゃがんだ状態 |
立ち上がった状態 |
ベンチプレスの場合は、胸の上でバーを静止させ、1秒ほどしてから爆発的にプレスするようにします。
ストップ&ゴーの場合、爆発的に挙げられなくなったら、そこでセットを中止するようにしてください。トータルのレップスとしては、4~6回を目安とします。
使用重量については、最初のうちはマックスの60%程度を目安にします。慣れてくるに従い、徐々に重い重量に挑戦するようにしてください。
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