体重・筋量UP

Part 5 「スロー&ノンロック」

Part 5 「スロー&ノンロック」

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体重・筋量UP

Part 5 「スロー&ノンロック」

Part 5 「スロー&ノンロック」

前腕やカーフ(ふくらはぎ)のトレーニングを行うと、他の部位とは一味違った痛みが襲ってきます。筋肉が焼け付くようなこの痛みのことを、「バーンズ」と呼ぶのですが、なぜ他の部位のトレーニングに比べ、前腕やカーフのエクササイズではバーンズが起こりやすいのでしょうか。

■バーンズの起こりやすい種目、起こりにくい種目

ベンチプレスやスクワットなどでは、ウェイトを挙げきったときにヒジや膝が伸びきります。関節が伸びきるわけですから、このときは筋肉の緊張が解けます。
さて、トレーニングをして筋肉に負荷がかかっているときは、血管が筋肉によって圧迫されています。するとその部位の血流が悪くなりますので、疲労物質が次第に蓄積されていきます。この「蓄積された疲労物質」によって、バーンズが起こるのです。
ベンチプレスやスクワットの場合、筋肉の緊張が解けた瞬間に血流が回復しますので、疲労物質も蓄積しにくく、バーンズが起こりにくいのです。
一方、リストカールやカーフレイズの場合、動作中は常に負荷がかかっているため、疲労物質が蓄積しやすいというわけです。特にこれらのエクササイズはハイレップスで行われることが多く、それだけ疲労物質が蓄積する時間も長くなり、バーンズを起こしやすくなります。

■バーンズの効果とは?

筋肉を発達させるためには、基本的には重い負荷をかけることによる「物理的な刺激」が必要となります。しかし最近の知見によると、筋肉に「化学的な刺激」を与えることによっても、発達が起こることがわかってきました。化学的な刺激とは、低酸素状態や低pH状態、低ATP状態、温熱刺激などです。
バーンズが起こっている筋肉は、まさにこの化学的な刺激が与えられた状態となっていますので、ヘビーウェイトによる物理的な刺激とは違った経路で、発達のための刺激を与えることが可能となるのです。

■バーンズを得るために

ベンチプレスやスクワットなどでバーンズを得るための方法が、「スロー&ノンロック」です。ここではスクワットを例にとってみましょう。通常は1レップごとに関節を伸ばし切る(ロック)エクササイズですが、伸ばしきらないで(ノンロック)行うことにより、違った刺激を与えることができます。

スロー&ノンロック・スクワットのやり方

1. 軽いウェイトを担ぎ、普通のスクワットの要領でゆっくりしゃがんでいく。
2. だいたい4~5秒ほどかけて、ボトムの位置までしゃがむ。大腿部が地面と平行よりやや深くなるまでしゃがむこと。
3. ボトムから3~4秒ほどかけて立ち上がっていく。
4. 立ち上がるとき、膝は伸ばしきらないようにする。膝関節の角度がだいたい150度程度になるあたりまで立ち上がり、すぐにまたしゃがんでいく。
5. この動作を繰り返す。10~12レップスくらいのところでバーンズがやってくるはず。
6. バーンズがきて我慢できなくなったら、一度完全に立ち上がって膝を伸ばし、バーンズを追いやる。
7. 4~5秒ほど休んでバーンズが消えたら、またレップスを繰り返す。
8. またバーンズが起こって我慢できなくなったら、4~5秒休んでから再開する。これを繰り返して目標レップスを達成する。
※1セットあたりのレップスは15~20を目安にする。

 

しゃがみこんだ状態のスタート ノンロックでのフィニッシュ
しゃがみこんだ状態のスタート
ノンロックでのフィニッシュ

 

実際に試してみるとわかりますが、これはかなりキツイ方法です。バーンズが起こってから何レップスできるか、あなたの精神力が試されると言っていいでしょう。
通常のヘビートレーニングで筋肉に物理的な刺激を与え、最後のセットだけバーンズ狙いの「スロー&ノンロック」を行って化学的刺激を追加する。筋肥大が主な目的の方は、ぜひ一度この方法を試してみてください。

 

(Part 4を読む)
(Part 6を読む)

 

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前腕やカーフ(ふくらはぎ)のトレーニングを行うと、他の部位とは一味違った痛みが襲ってきます。筋肉が焼け付くようなこの痛みのことを、「バーンズ」と呼ぶのですが、なぜ他の部位のトレーニングに比べ、前腕やカーフのエクササイズではバーンズが起こりやすいのでしょうか。

■バーンズの起こりやすい種目、起こりにくい種目

ベンチプレスやスクワットなどでは、ウェイトを挙げきったときにヒジや膝が伸びきります。関節が伸びきるわけですから、このときは筋肉の緊張が解けます。
さて、トレーニングをして筋肉に負荷がかかっているときは、血管が筋肉によって圧迫されています。するとその部位の血流が悪くなりますので、疲労物質が次第に蓄積されていきます。この「蓄積された疲労物質」によって、バーンズが起こるのです。
ベンチプレスやスクワットの場合、筋肉の緊張が解けた瞬間に血流が回復しますので、疲労物質も蓄積しにくく、バーンズが起こりにくいのです。
一方、リストカールやカーフレイズの場合、動作中は常に負荷がかかっているため、疲労物質が蓄積しやすいというわけです。特にこれらのエクササイズはハイレップスで行われることが多く、それだけ疲労物質が蓄積する時間も長くなり、バーンズを起こしやすくなります。

■バーンズの効果とは?

筋肉を発達させるためには、基本的には重い負荷をかけることによる「物理的な刺激」が必要となります。しかし最近の知見によると、筋肉に「化学的な刺激」を与えることによっても、発達が起こることがわかってきました。化学的な刺激とは、低酸素状態や低pH状態、低ATP状態、温熱刺激などです。
バーンズが起こっている筋肉は、まさにこの化学的な刺激が与えられた状態となっていますので、ヘビーウェイトによる物理的な刺激とは違った経路で、発達のための刺激を与えることが可能となるのです。

■バーンズを得るために

ベンチプレスやスクワットなどでバーンズを得るための方法が、「スロー&ノンロック」です。ここではスクワットを例にとってみましょう。通常は1レップごとに関節を伸ばし切る(ロック)エクササイズですが、伸ばしきらないで(ノンロック)行うことにより、違った刺激を与えることができます。

スロー&ノンロック・スクワットのやり方

1. 軽いウェイトを担ぎ、普通のスクワットの要領でゆっくりしゃがんでいく。
2. だいたい4~5秒ほどかけて、ボトムの位置までしゃがむ。大腿部が地面と平行よりやや深くなるまでしゃがむこと。
3. ボトムから3~4秒ほどかけて立ち上がっていく。
4. 立ち上がるとき、膝は伸ばしきらないようにする。膝関節の角度がだいたい150度程度になるあたりまで立ち上がり、すぐにまたしゃがんでいく。
5. この動作を繰り返す。10~12レップスくらいのところでバーンズがやってくるはず。
6. バーンズがきて我慢できなくなったら、一度完全に立ち上がって膝を伸ばし、バーンズを追いやる。
7. 4~5秒ほど休んでバーンズが消えたら、またレップスを繰り返す。
8. またバーンズが起こって我慢できなくなったら、4~5秒休んでから再開する。これを繰り返して目標レップスを達成する。
※1セットあたりのレップスは15~20を目安にする。

 

しゃがみこんだ状態のスタート ノンロックでのフィニッシュ
しゃがみこんだ状態のスタート
ノンロックでのフィニッシュ

 

実際に試してみるとわかりますが、これはかなりキツイ方法です。バーンズが起こってから何レップスできるか、あなたの精神力が試されると言っていいでしょう。
通常のヘビートレーニングで筋肉に物理的な刺激を与え、最後のセットだけバーンズ狙いの「スロー&ノンロック」を行って化学的刺激を追加する。筋肥大が主な目的の方は、ぜひ一度この方法を試してみてください。

 

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