体重・筋量UP

一歩先に行くトレーニングテクニック-Part 2

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■拮抗筋スーパーセット

二つのエクササイズを連続して行うことを「スーパーセット」、三つのエクササイズを連続させると「トライセット」、四つ以上だと「ジャイアントセット」と呼びます。トライセット以上は息切れなどの関係もあり、心肺機能改善には役立つものの、筋肥大のためのトレーニングとしては、それほど用いられることはありません。

一般に多く使われるのはスーパーセットですが、これにも幾つかの方法があります。例えば「バーベルカール→ダンベルカール」のように同じ筋肉を刺激するエクササイズを連続して行うものや、「バーベルカール→プレスダウン」のように拮抗筋を刺激するエクササイズを連続して行うものなどです。
中でも拮抗筋を組み合わせるスーパーセットは、「相反神経支配」と呼ばれる機能により、通常よりも拮抗筋のリラックス作用が強くなります。そのため同じ時間だけインターバルをとった場合でも、通常に比べて回復が早く起こるのです。
特に腕や脚などの単関節エクササイズにおいては、相反神経支配が起こりやすく、拮抗筋を組み合わせたスーパーセットの効果を得やすくなります。脚の場合で言えば、普通にスクワットをやった後に、「レッグエクステンション→レッグカール」のスーパーセットを行うようにすると良いでしょう。

なお一般的なスーパーセットにおいては、主働筋のエクササイズをやったらインターバルを殆どおかず、次の拮抗筋のエクササイズをやります。しかしそれでは心肺機能のほうが先に参ってしまったり、また補助筋の疲労も関係してくるため、拮抗筋のエクササイズのときに力を出し切れないことがありえます。例えばバーベルカールをやってすぐに次のライイングエクステンションに移るような場合、バーベルカールによる前腕の疲労のため、ライイングエクステンションで追い込めないようなことが往々にしてあるのです。
スーパーセットの場合、インターバルをゼロに近づける必要性は殆どありませんので、ここでは息が整うまでしっかりと休み、そこで拮抗筋のエクササイズを開始するようにすると良いでしょう。

スーパーセットのメリットとしては他に「強烈なパンプが得られる」というものもあります。密接した拮抗筋を刺激することにより、単一の筋肉を刺激する場合に比べてより強いパンプが得られます。これは成長ホルモンの分泌を促し、筋肥大効果や脂肪燃焼効果をもたらしてくれるのです。
さらにトレーニングによる成長因子の発現は、自己分泌または傍分泌として刺激された筋肉の周辺で起こります。密接した拮抗筋をトレーニングすることによって、成長因子の発現が増加するということも起こりうるかもしれません。

拮抗筋ではなく、同一筋を刺激するスーパーセットのバリエーションとして、「事前疲労法」というものがあります。例えば「レッグエクステンション→スクワット」というように、先に単関節運動であるレッグエクステンションで集中的に大腿四頭筋を刺激しておき、次に多関節運動のスクワットをやってダメ押しするというものです。

この方法ではスクワットをやるとき、既に大腿四頭筋が疲労しているため、軽い重量でも効かせることができるというメリットがあります。特にハムや臀筋が弱いせいでスクワットの使用重量が落ちてしまうような場合、また下背部を怪我していてスクワットで高重量を扱えないような場合、この方法を用いることによって、軽い重量でも大腿四頭筋に強い刺激を与えることができるのです。
また最初にスクワットをやると腰に効いてしまうなど、多関節種目では刺激が分散してしまってターゲットの筋肉に上手く効かせられないというような場合にも、この方法は有効です。先に効かせやすい単関節種目を行うことによって、多関節種目に移行したとき、よりターゲットに効きやすい状態に持っていけるのです。

 

(Part 1を読む)
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■拮抗筋スーパーセット

二つのエクササイズを連続して行うことを「スーパーセット」、三つのエクササイズを連続させると「トライセット」、四つ以上だと「ジャイアントセット」と呼びます。トライセット以上は息切れなどの関係もあり、心肺機能改善には役立つものの、筋肥大のためのトレーニングとしては、それほど用いられることはありません。

一般に多く使われるのはスーパーセットですが、これにも幾つかの方法があります。例えば「バーベルカール→ダンベルカール」のように同じ筋肉を刺激するエクササイズを連続して行うものや、「バーベルカール→プレスダウン」のように拮抗筋を刺激するエクササイズを連続して行うものなどです。
中でも拮抗筋を組み合わせるスーパーセットは、「相反神経支配」と呼ばれる機能により、通常よりも拮抗筋のリラックス作用が強くなります。そのため同じ時間だけインターバルをとった場合でも、通常に比べて回復が早く起こるのです。
特に腕や脚などの単関節エクササイズにおいては、相反神経支配が起こりやすく、拮抗筋を組み合わせたスーパーセットの効果を得やすくなります。脚の場合で言えば、普通にスクワットをやった後に、「レッグエクステンション→レッグカール」のスーパーセットを行うようにすると良いでしょう。

なお一般的なスーパーセットにおいては、主働筋のエクササイズをやったらインターバルを殆どおかず、次の拮抗筋のエクササイズをやります。しかしそれでは心肺機能のほうが先に参ってしまったり、また補助筋の疲労も関係してくるため、拮抗筋のエクササイズのときに力を出し切れないことがありえます。例えばバーベルカールをやってすぐに次のライイングエクステンションに移るような場合、バーベルカールによる前腕の疲労のため、ライイングエクステンションで追い込めないようなことが往々にしてあるのです。
スーパーセットの場合、インターバルをゼロに近づける必要性は殆どありませんので、ここでは息が整うまでしっかりと休み、そこで拮抗筋のエクササイズを開始するようにすると良いでしょう。

スーパーセットのメリットとしては他に「強烈なパンプが得られる」というものもあります。密接した拮抗筋を刺激することにより、単一の筋肉を刺激する場合に比べてより強いパンプが得られます。これは成長ホルモンの分泌を促し、筋肥大効果や脂肪燃焼効果をもたらしてくれるのです。
さらにトレーニングによる成長因子の発現は、自己分泌または傍分泌として刺激された筋肉の周辺で起こります。密接した拮抗筋をトレーニングすることによって、成長因子の発現が増加するということも起こりうるかもしれません。

拮抗筋ではなく、同一筋を刺激するスーパーセットのバリエーションとして、「事前疲労法」というものがあります。例えば「レッグエクステンション→スクワット」というように、先に単関節運動であるレッグエクステンションで集中的に大腿四頭筋を刺激しておき、次に多関節運動のスクワットをやってダメ押しするというものです。

この方法ではスクワットをやるとき、既に大腿四頭筋が疲労しているため、軽い重量でも効かせることができるというメリットがあります。特にハムや臀筋が弱いせいでスクワットの使用重量が落ちてしまうような場合、また下背部を怪我していてスクワットで高重量を扱えないような場合、この方法を用いることによって、軽い重量でも大腿四頭筋に強い刺激を与えることができるのです。
また最初にスクワットをやると腰に効いてしまうなど、多関節種目では刺激が分散してしまってターゲットの筋肉に上手く効かせられないというような場合にも、この方法は有効です。先に効かせやすい単関節種目を行うことによって、多関節種目に移行したとき、よりターゲットに効きやすい状態に持っていけるのです。

 

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