体重・筋量UP
いよいよシーズン突入。オフに培った基礎体力を基にして、底上げされたパフォーマンスを存分に発揮していきたいところです。そして長く続くシーズンにおいて忘れてはならないこと、それは「基礎体力をキープすること」です。そのためのポイントは、食事を何度にも分けて食べることが重要となるのです。
シーズン中はどうしても技術練習のほうが重視されますので、筋肉量や筋力のためのトレーニングが後回しになります。しかし筋肉量や筋力が低下してしまえば、当然のことながらパフォーマンスも低下してしまいます。それではオフシーズンに頑張った意味がありません。基礎体力が低下しないように練習内容を見直すことはもちろんですが、栄養面からもアプローチしていきましょう。
私たちの脳は、一日に平均で120g程度のブドウ糖をエネルギーとして使っています。120gのブドウ糖といえば、ご飯にして軽く3杯程度です。これだけの量の糖質が脳だけで消費されるわけですから、身体全体での糖質要求量は相当なものになります。しかし糖質の摂取量がもっと少なくても、私たちの身体は動くことができますし、脳も働くことができます。それはなぜでしょうか。
体内の代謝経路のなかに、「糖新生」というものがあります。これは読んで字のごとく、「糖を新しく生み出す」経路です。この経路が働くことによって、不足した糖質を供給することができるのです。しかし、なにもないところから糖を生み出すことはできません。糖新生の材料になるもの、それはアミノ酸やピルビン酸、乳酸、グリセロールなどの物質ですが、この中でも特に重要なのが、「アミノ酸」なのです。
血液中に糖質が十分にあるときは、糖新生は起こりません。しかし血液中の糖質が減ってくると、肝臓や腎臓で血液中のアミノ酸を主な材料とした糖新生が起こり始めます。さて、問題はこのときです。血液中のアミノ酸が足りなくなると、今度は筋肉が壊されて糖新生のためのアミノ酸が取り出されてしまうのです。つまり糖質の摂取量が足りないと、結果的に筋肉が壊されてしまうこととなります。ですから筋肉を守るためにはたんぱく質だけでなく、十分な糖質も摂取しなければなりません。
しかし、「ドカ食い&まとめ食い」ではダメです。糖新生が起こるのは、血液中の糖質が少なくなっているとき。つまり空腹時です。一度にドカ食いしたとしても、次の食事までに時間が空いて空腹になってしまえば、その時点で筋肉が壊されてしまう可能性があるわけです。
糖新生を防ぐためには、空腹状態をつくらないことがポイント。そのためには「何度にも分けて食事をすること」です。回数が多くなる分、一回の量は少なくて構いません。普通は一日に3食ですが、最低でも5回、できれば6回に分けて食べるようにすることで、糖新生を防ぐことができ、筋肉を守ることができます。
糖質を含む食事を食べると、膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。インスリンの働きは、食事から得られた栄養素を細胞内に運び込むことです。しかしインスリンには、余った栄養を体脂肪として蓄積させる働きもあるのです。
ドカ食いすると、大量の栄養素が一時的に余ると同時に、大量のインスリンが分泌されます。これが繰り返されると、体脂肪はどんどん増えてしまいます。ちなみに相撲取りは一日2食のドカ食いにより、体脂肪を容易に増やしてきました。
逆に、一度に食べる量を減らせば、インスリンもそれほど分泌されませんし、栄養も余りません。ですから、高回数の小分け食ならば、トータルのエネルギーが多めでも体脂肪は増えにくいのです。
シーズン中はハードな練習や試合により、要求される摂取エネルギーは、かなり多くなります。とはいえ、食べ過ぎて体脂肪が増えてしまっては、体脂肪が増えて動けない身体になってしまいます。そんなときこそ、小分け食を実行しましょう。十分なエネルギーを摂取しつつも、体脂肪が増える心配はありません。
このように、小分け食には非常に多くのメリットがあります。しかし忙しくて何度も食事をすることはできないという方も多いのではないでしょうか。でも大丈夫です。サプリメントを上手に使うことによって、容易に小分け食を実現する方法があります。次号はその方法について紹介しましょう。
いよいよシーズン突入。オフに培った基礎体力を基にして、底上げされたパフォーマンスを存分に発揮していきたいところです。そして長く続くシーズンにおいて忘れてはならないこと、それは「基礎体力をキープすること」です。そのためのポイントは、食事を何度にも分けて食べることが重要となるのです。
シーズン中はどうしても技術練習のほうが重視されますので、筋肉量や筋力のためのトレーニングが後回しになります。しかし筋肉量や筋力が低下してしまえば、当然のことながらパフォーマンスも低下してしまいます。それではオフシーズンに頑張った意味がありません。基礎体力が低下しないように練習内容を見直すことはもちろんですが、栄養面からもアプローチしていきましょう。
私たちの脳は、一日に平均で120g程度のブドウ糖をエネルギーとして使っています。120gのブドウ糖といえば、ご飯にして軽く3杯程度です。これだけの量の糖質が脳だけで消費されるわけですから、身体全体での糖質要求量は相当なものになります。しかし糖質の摂取量がもっと少なくても、私たちの身体は動くことができますし、脳も働くことができます。それはなぜでしょうか。
体内の代謝経路のなかに、「糖新生」というものがあります。これは読んで字のごとく、「糖を新しく生み出す」経路です。この経路が働くことによって、不足した糖質を供給することができるのです。しかし、なにもないところから糖を生み出すことはできません。糖新生の材料になるもの、それはアミノ酸やピルビン酸、乳酸、グリセロールなどの物質ですが、この中でも特に重要なのが、「アミノ酸」なのです。
血液中に糖質が十分にあるときは、糖新生は起こりません。しかし血液中の糖質が減ってくると、肝臓や腎臓で血液中のアミノ酸を主な材料とした糖新生が起こり始めます。さて、問題はこのときです。血液中のアミノ酸が足りなくなると、今度は筋肉が壊されて糖新生のためのアミノ酸が取り出されてしまうのです。つまり糖質の摂取量が足りないと、結果的に筋肉が壊されてしまうこととなります。ですから筋肉を守るためにはたんぱく質だけでなく、十分な糖質も摂取しなければなりません。
しかし、「ドカ食い&まとめ食い」ではダメです。糖新生が起こるのは、血液中の糖質が少なくなっているとき。つまり空腹時です。一度にドカ食いしたとしても、次の食事までに時間が空いて空腹になってしまえば、その時点で筋肉が壊されてしまう可能性があるわけです。
糖新生を防ぐためには、空腹状態をつくらないことがポイント。そのためには「何度にも分けて食事をすること」です。回数が多くなる分、一回の量は少なくて構いません。普通は一日に3食ですが、最低でも5回、できれば6回に分けて食べるようにすることで、糖新生を防ぐことができ、筋肉を守ることができます。
糖質を含む食事を食べると、膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌されます。インスリンの働きは、食事から得られた栄養素を細胞内に運び込むことです。しかしインスリンには、余った栄養を体脂肪として蓄積させる働きもあるのです。
ドカ食いすると、大量の栄養素が一時的に余ると同時に、大量のインスリンが分泌されます。これが繰り返されると、体脂肪はどんどん増えてしまいます。ちなみに相撲取りは一日2食のドカ食いにより、体脂肪を容易に増やしてきました。
逆に、一度に食べる量を減らせば、インスリンもそれほど分泌されませんし、栄養も余りません。ですから、高回数の小分け食ならば、トータルのエネルギーが多めでも体脂肪は増えにくいのです。
シーズン中はハードな練習や試合により、要求される摂取エネルギーは、かなり多くなります。とはいえ、食べ過ぎて体脂肪が増えてしまっては、体脂肪が増えて動けない身体になってしまいます。そんなときこそ、小分け食を実行しましょう。十分なエネルギーを摂取しつつも、体脂肪が増える心配はありません。
このように、小分け食には非常に多くのメリットがあります。しかし忙しくて何度も食事をすることはできないという方も多いのではないでしょうか。でも大丈夫です。サプリメントを上手に使うことによって、容易に小分け食を実現する方法があります。次号はその方法について紹介しましょう。