体重・筋量UP
伝統的な相撲取りの食生活をご存知でしょうか?朝食抜きで稽古を行い、空腹が極まったところで、超大量に食べるのです。食べ終わったらすぐに昼寝をして、夕方にもう一度稽古をします。そして夕食をたらふく食べてから就寝。つまり、一日に二食というわけです。
しかし最近の力士の中には、一日に何度も食事をするという人が増えてきています。伝統的な「一日二食」と、「一日に何度も食べる」。この二つを比べた場合、トータルでの摂取エネルギーが同じだとしたら、どちらが良いのでしょうか。
ここで「インスリン」というホルモンについて解説しましょう。インスリンは血糖値を下げる唯一のホルモンであり、普段からも少量が基礎分泌されているのですが、食事をすると膵臓から「追加分泌」されます。「血糖値を下げる」というのは、食事によって増加した血液中の栄養分を細胞に送り込むことによって、そうすることができるのです。
そして、大量に食べれば食べるほど、インスリンも大量に分泌されます。一日二食の場合、一度に食べる量が多いため、それだけインスリンも大量に出てきます。
さて、インスリンの働きである「栄養分を細胞に送り込む」ということは、筋肉にブドウ糖やアミノ酸を送り込むということですので、カラダづくりには良いことのように思えます。確かにインスリンは筋肉を合成するための、非常に重要なホルモンの一つなのです。
しかし、インスリンには「脂肪細胞にも栄養を送り込んでしまう」作用があるのです。また脂肪を合成する酵素(リポタンパクリパーゼ)を活性化したり、脂肪を分解する酵素(ホルモン感受性リパーゼ)の働きを悪くしたりする作用もあります。つまりインスリンは筋肉も増やしてくれるけれど、脂肪も増やしてしまう諸刃の剣なのです。
一日二食のドカ食いだと、インスリンの大量分泌によって、体脂肪が増えやすくなってしまいます。相撲取りなら良いのですが、普通は体脂肪が増えるのは避けたいもの。またインスリンの大量分泌によって、細胞の「インスリン感受性」が低下してしまいます。これによって、さまざまな生活習慣病のリスクが高まってしまうのです。
では脂肪が増えてもいいから、筋肉を増やしたいという場合はどうでしょうか。この場合も、一日二食はお勧めできません。一日二食だと空腹時が長くなりますが、そのときにカラダは「エネルギーが不足している」と判断します。すると「糖新生」と呼ばれる代謝が活発になり、筋肉をどんどん分解して、そこからエネルギーを取り出そうとしてしまうのです。
つまり一日二食は、筋肉の合成を活発にすることはできるけれども、分解も活発になってしまうため、効率が良くないのです。
体脂肪を増やしたくなかったら、インスリンのレベルを低めに保つ必要があります。そのためには、「少な目の食事を、一日に何回にも分けて食べる」ようにします。そうすれば一度に分泌されるインスリンの量は少なくすることができますので、体脂肪の増加を防ぐことができます。
ただし、トレーニング直後は別です。トレーニングしたばかりの筋肉には、インスリンが非常に働きやすくなっています。このときはインスリンが筋肉に優先的に働くため、脂肪細胞に働く割合が減っているのです。
ですからトレーニング直後は大量に栄養を補給してインスリンを分泌させてやりましょう。そうすれば筋肉の合成が活発になり、体脂肪も増やさずに済みます。
伝統的な相撲取りの食生活をご存知でしょうか?朝食抜きで稽古を行い、空腹が極まったところで、超大量に食べるのです。食べ終わったらすぐに昼寝をして、夕方にもう一度稽古をします。そして夕食をたらふく食べてから就寝。つまり、一日に二食というわけです。
しかし最近の力士の中には、一日に何度も食事をするという人が増えてきています。伝統的な「一日二食」と、「一日に何度も食べる」。この二つを比べた場合、トータルでの摂取エネルギーが同じだとしたら、どちらが良いのでしょうか。
ここで「インスリン」というホルモンについて解説しましょう。インスリンは血糖値を下げる唯一のホルモンであり、普段からも少量が基礎分泌されているのですが、食事をすると膵臓から「追加分泌」されます。「血糖値を下げる」というのは、食事によって増加した血液中の栄養分を細胞に送り込むことによって、そうすることができるのです。
そして、大量に食べれば食べるほど、インスリンも大量に分泌されます。一日二食の場合、一度に食べる量が多いため、それだけインスリンも大量に出てきます。
さて、インスリンの働きである「栄養分を細胞に送り込む」ということは、筋肉にブドウ糖やアミノ酸を送り込むということですので、カラダづくりには良いことのように思えます。確かにインスリンは筋肉を合成するための、非常に重要なホルモンの一つなのです。
しかし、インスリンには「脂肪細胞にも栄養を送り込んでしまう」作用があるのです。また脂肪を合成する酵素(リポタンパクリパーゼ)を活性化したり、脂肪を分解する酵素(ホルモン感受性リパーゼ)の働きを悪くしたりする作用もあります。つまりインスリンは筋肉も増やしてくれるけれど、脂肪も増やしてしまう諸刃の剣なのです。
一日二食のドカ食いだと、インスリンの大量分泌によって、体脂肪が増えやすくなってしまいます。相撲取りなら良いのですが、普通は体脂肪が増えるのは避けたいもの。またインスリンの大量分泌によって、細胞の「インスリン感受性」が低下してしまいます。これによって、さまざまな生活習慣病のリスクが高まってしまうのです。
では脂肪が増えてもいいから、筋肉を増やしたいという場合はどうでしょうか。この場合も、一日二食はお勧めできません。一日二食だと空腹時が長くなりますが、そのときにカラダは「エネルギーが不足している」と判断します。すると「糖新生」と呼ばれる代謝が活発になり、筋肉をどんどん分解して、そこからエネルギーを取り出そうとしてしまうのです。
つまり一日二食は、筋肉の合成を活発にすることはできるけれども、分解も活発になってしまうため、効率が良くないのです。
体脂肪を増やしたくなかったら、インスリンのレベルを低めに保つ必要があります。そのためには、「少な目の食事を、一日に何回にも分けて食べる」ようにします。そうすれば一度に分泌されるインスリンの量は少なくすることができますので、体脂肪の増加を防ぐことができます。
ただし、トレーニング直後は別です。トレーニングしたばかりの筋肉には、インスリンが非常に働きやすくなっています。このときはインスリンが筋肉に優先的に働くため、脂肪細胞に働く割合が減っているのです。
ですからトレーニング直後は大量に栄養を補給してインスリンを分泌させてやりましょう。そうすれば筋肉の合成が活発になり、体脂肪も増やさずに済みます。