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オフシーズンの体調管理 ~免疫力を高めるサプリメントとは

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オフシーズンの体調管理 ~免疫力を高めるサプリメントとは

オフシーズンの体調管理 ~免疫力を高めるサプリメントとは

あっという間に秋は過ぎ去り、マスクの目立つ季節となった。しかしこれからのオフシーズンは、来期に向けて基礎体力を向上させていくための非常に重要な時期だ。風邪など引いている場合ではない。
風邪を引いてしまうのは、免疫力が低いからだ。では、どうすれば免疫力が高まるのか?

■免疫システムの仕組みとは

免疫には先天的に備わっているものと、後天的に獲得されたものとがある。風邪を引いても自然に治るが、それは先天的な免疫のおかげである。一方で麻疹や風疹、BCGのワクチンが効くのは、後天的な免疫の効果である。 ただしこの両者は完全に区別されるものではない。先天的な免疫が強ければ、麻疹や風疹にも罹りにくくなるのだ。
風邪を引くと、鼻水や咳、クシャミが出たりする。これらの反応は異物を排除するためのもので、これも先天的な免疫の一種となる。鼻腔や気道には粘膜があって、それがウィルスや雑菌と戦う最前線となる。
ウィルスや雑菌が最前線を突破するとどうなるか。今度は好中球やマクロファージ、NK細胞の出番となる。これらはナパーム弾が敵を一掃するように、自分にとって異物だと判断したものは全て排除しようと働く。ここまでが先天的な免疫(自然免疫)である。
自然免疫を突破されるとどうなるか。後天的な免疫(獲得免疫)の出番である。獲得免疫では、リンパ球(T細胞やB細胞)が活躍する。こちらは相手を一つ一つ個別に認識し、スナイパーのように敵を葬り去っていく。

■免疫力を高めるには

異物を排除する最前線は、「粘膜」である。粘膜が弱いと、異物が容易に体内に入り込んでしまうのだ。
粘膜を強化するのにもっとも必要となるのが、「ビタミンA」である。冬が近づいてきたらビタミンAを豊富に含むレバーを積極的に食べるようにして、粘膜を強化するように心がけたい。
なおビタミンAは脂溶性なので、油を使った調理法と相性が良い。

またマクロファージやNK細胞を増やす作用を持つのが、「インターフェロン」である。さらにインターフェロンにはPKRと呼ばれる酵素を増やしてウィルスたんぱく質の翻訳を抑制したり、2-5A合成酵素を活性化してウィルスのRNAを分解したりする作用もあり、これらによって抗ウィルス作用を発揮する。

ではインターフェロンを増やすためにはどうすれば良いのか。インターフェロンはたんぱく質なので、まずは十分なたんぱく質を摂取しておく、ことが重要である。
それに加えて、ビタミンCを十分に摂取することで、インターフェロンが増加することが分かっている。

肉や魚、卵、プロテインをなどを摂取してたんぱく質をしっかり補給するとともに、柑橘系果物やジュース、イモ類などを食卓に採り入れるようにして、ビタミンCも十分に摂るようにしていこう。
ただし十分な量のビタミンCを補給するためには、食材では足りないことも多い。そのような場合は積極的にサプリメントを利用するようにしたいものだ。
そして好中球やマクロファージ、リンパ球においては、非常に高い割合で「グルタミン」がエネルギーとして使われる。またグルタミンの濃度が高いほど、リンパ球の増殖も起こりやすくなるのだ。
そのため、ウィルスの攻撃を受けているときは体内のグルタミンが消費されやすい。しかし体内のグルタミンのほとんどは筋肉内に貯蔵されている。風邪を引いているときはグルタミンを取り出そうとして、筋肉が分解されてしまっているわけだ。

殆どのたんぱく質食材には、グルタミンが含まれている。そのため、十分なたんぱく質を摂取することで、ある程度はグルタミンの不足による筋肉の分解を防ぐことが可能だ。しかし風邪を引いてしまったり、体調を崩してしまったときなどは、サプリメントでの補給が必要となろう。
なおグルタミンを多く含むものとしては、「小麦タンパク」が挙げられる。パスタや麩には比較的多くの小麦タンパクが含まれるため、風邪の気になる時季には食材として採り入れるようにするといいだろう。


(前編を読む)

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あっという間に秋は過ぎ去り、マスクの目立つ季節となった。しかしこれからのオフシーズンは、来期に向けて基礎体力を向上させていくための非常に重要な時期だ。風邪など引いている場合ではない。
風邪を引いてしまうのは、免疫力が低いからだ。では、どうすれば免疫力が高まるのか?

■免疫システムの仕組みとは

免疫には先天的に備わっているものと、後天的に獲得されたものとがある。風邪を引いても自然に治るが、それは先天的な免疫のおかげである。一方で麻疹や風疹、BCGのワクチンが効くのは、後天的な免疫の効果である。 ただしこの両者は完全に区別されるものではない。先天的な免疫が強ければ、麻疹や風疹にも罹りにくくなるのだ。
風邪を引くと、鼻水や咳、クシャミが出たりする。これらの反応は異物を排除するためのもので、これも先天的な免疫の一種となる。鼻腔や気道には粘膜があって、それがウィルスや雑菌と戦う最前線となる。
ウィルスや雑菌が最前線を突破するとどうなるか。今度は好中球やマクロファージ、NK細胞の出番となる。これらはナパーム弾が敵を一掃するように、自分にとって異物だと判断したものは全て排除しようと働く。ここまでが先天的な免疫(自然免疫)である。
自然免疫を突破されるとどうなるか。後天的な免疫(獲得免疫)の出番である。獲得免疫では、リンパ球(T細胞やB細胞)が活躍する。こちらは相手を一つ一つ個別に認識し、スナイパーのように敵を葬り去っていく。

■免疫力を高めるには

異物を排除する最前線は、「粘膜」である。粘膜が弱いと、異物が容易に体内に入り込んでしまうのだ。
粘膜を強化するのにもっとも必要となるのが、「ビタミンA」である。冬が近づいてきたらビタミンAを豊富に含むレバーを積極的に食べるようにして、粘膜を強化するように心がけたい。
なおビタミンAは脂溶性なので、油を使った調理法と相性が良い。

またマクロファージやNK細胞を増やす作用を持つのが、「インターフェロン」である。さらにインターフェロンにはPKRと呼ばれる酵素を増やしてウィルスたんぱく質の翻訳を抑制したり、2-5A合成酵素を活性化してウィルスのRNAを分解したりする作用もあり、これらによって抗ウィルス作用を発揮する。

ではインターフェロンを増やすためにはどうすれば良いのか。インターフェロンはたんぱく質なので、まずは十分なたんぱく質を摂取しておく、ことが重要である。
それに加えて、ビタミンCを十分に摂取することで、インターフェロンが増加することが分かっている。

肉や魚、卵、プロテインをなどを摂取してたんぱく質をしっかり補給するとともに、柑橘系果物やジュース、イモ類などを食卓に採り入れるようにして、ビタミンCも十分に摂るようにしていこう。
ただし十分な量のビタミンCを補給するためには、食材では足りないことも多い。そのような場合は積極的にサプリメントを利用するようにしたいものだ。
そして好中球やマクロファージ、リンパ球においては、非常に高い割合で「グルタミン」がエネルギーとして使われる。またグルタミンの濃度が高いほど、リンパ球の増殖も起こりやすくなるのだ。
そのため、ウィルスの攻撃を受けているときは体内のグルタミンが消費されやすい。しかし体内のグルタミンのほとんどは筋肉内に貯蔵されている。風邪を引いているときはグルタミンを取り出そうとして、筋肉が分解されてしまっているわけだ。

殆どのたんぱく質食材には、グルタミンが含まれている。そのため、十分なたんぱく質を摂取することで、ある程度はグルタミンの不足による筋肉の分解を防ぐことが可能だ。しかし風邪を引いてしまったり、体調を崩してしまったときなどは、サプリメントでの補給が必要となろう。
なおグルタミンを多く含むものとしては、「小麦タンパク」が挙げられる。パスタや麩には比較的多くの小麦タンパクが含まれるため、風邪の気になる時季には食材として採り入れるようにするといいだろう。


(前編を読む)