健康・体力・美容UP
前回は運動中にどれくらいに水分を補給すれば良いのかを解説しました。しかし、実は「ただの水」を飲むだけだと、次のような問題があるのです。
汗からは水だけでなく、ナトリウムをはじめとした様々なミネラルが排出されます。それなのに「ただの水」しか補給しないでいると、血液はどんどん薄まってしまいます。するとカラダは血液の濃度を保つために、血液から余計な水分を尿として排出してしまうのです。脱水後に0.45%の食塩水あるいは水道水を摂取させた実験では、水道水を与えた場合は50%しか回復しなかったのに対し、0.45%食塩水では70~80%まで回復したという実験結果があります。
これが、「自発的脱水」と呼ばれる現象。ですから運動時に補給するドリンクには、ナトリウムを中心としたミネラルが含まれている必要があるのです。もちろん、汗で失われたぶんを補給するという意味でも、運動時のドリンクにはミネラルを配合しなければなりません。
また、水を飲むと胃にもたれてしまってカラダが重くなる。その昔、運動時は水を飲むな!と言われたのには、こんな理由もあります。しかし水にある程度のミネラルが含まれて浸透圧が高くなり、等張性(人間のカラダの細胞と同じ浸透圧)に近くなると、胃から小腸への移行スピードが速くなり、胃もたれしなくなるのです。
なお水分は殆どが小腸で吸収されますが、このときは浸透圧が低いほうが吸収は早くなります。これについては次回に詳しく説明しましょう。
また後述のとおり、運動中のドリンクに糖質を入れる場合、糖質(ブドウ糖)を小腸で吸収するときにナトリウムが必要になります。
以上より、運動中のドリンクにはナトリウムを中心としたミネラルを配合する必要があるということが確認できました。短時間の運動や、冬季であまり汗をかかないようなときは水でも構いませんが、長時間の運動をするときや、夏季で汗を大量にかくような場合は、必ずミネラルが含まれたドリンクを選ぶようにしてください。
さて、運動中に失われるのは水分やミネラルだけではありません。エネルギーを作り出すための糖質やアミノ酸、脂肪なども失われます。なかでも重要なのは「糖質」。これをドリンクに配合すれば、運動中のエネルギー補給に役立ち、パフォーマンスアップにつながると考えられます。
では、どれくらいの量の糖質を配合すれば良いのか、またどのような種類の糖質がベストなのか。次回はそれについて考えて行きましょう。
前回は運動中にどれくらいに水分を補給すれば良いのかを解説しました。しかし、実は「ただの水」を飲むだけだと、次のような問題があるのです。
汗からは水だけでなく、ナトリウムをはじめとした様々なミネラルが排出されます。それなのに「ただの水」しか補給しないでいると、血液はどんどん薄まってしまいます。するとカラダは血液の濃度を保つために、血液から余計な水分を尿として排出してしまうのです。脱水後に0.45%の食塩水あるいは水道水を摂取させた実験では、水道水を与えた場合は50%しか回復しなかったのに対し、0.45%食塩水では70~80%まで回復したという実験結果があります。
これが、「自発的脱水」と呼ばれる現象。ですから運動時に補給するドリンクには、ナトリウムを中心としたミネラルが含まれている必要があるのです。もちろん、汗で失われたぶんを補給するという意味でも、運動時のドリンクにはミネラルを配合しなければなりません。
また、水を飲むと胃にもたれてしまってカラダが重くなる。その昔、運動時は水を飲むな!と言われたのには、こんな理由もあります。しかし水にある程度のミネラルが含まれて浸透圧が高くなり、等張性(人間のカラダの細胞と同じ浸透圧)に近くなると、胃から小腸への移行スピードが速くなり、胃もたれしなくなるのです。
なお水分は殆どが小腸で吸収されますが、このときは浸透圧が低いほうが吸収は早くなります。これについては次回に詳しく説明しましょう。
また後述のとおり、運動中のドリンクに糖質を入れる場合、糖質(ブドウ糖)を小腸で吸収するときにナトリウムが必要になります。
以上より、運動中のドリンクにはナトリウムを中心としたミネラルを配合する必要があるということが確認できました。短時間の運動や、冬季であまり汗をかかないようなときは水でも構いませんが、長時間の運動をするときや、夏季で汗を大量にかくような場合は、必ずミネラルが含まれたドリンクを選ぶようにしてください。
さて、運動中に失われるのは水分やミネラルだけではありません。エネルギーを作り出すための糖質やアミノ酸、脂肪なども失われます。なかでも重要なのは「糖質」。これをドリンクに配合すれば、運動中のエネルギー補給に役立ち、パフォーマンスアップにつながると考えられます。
では、どれくらいの量の糖質を配合すれば良いのか、またどのような種類の糖質がベストなのか。次回はそれについて考えて行きましょう。