健康・体力・美容UP
※この記事は2017年時点の情報をもとに作成しております。
カーアクションの映画を観ていると、「ニトロ」という言葉が出てくることがある。主人公がニトロのスイッチを入れると、一気にエンジンがパワーアップ。車は爆発的に加速してライバルの車を追い越してしまう。
ニトロとは、窒素(N)のことだ。エンジンに使われるのは「亜酸化窒素」と呼ばれ、実は麻酔に使われる笑気ガスと同じものでもある。これをエンジンに噴射すると酸素分圧を高めることができ、またエンジンの過熱を抑制することもできるため、エンジンの出力を急激に高めることができるのだ。
他にニトロと言えば、「ニトログリセリン」もなじみの深いものであろう。もちろんこれは爆薬の成分だ。ニトログリセリンは硝酸の化合物である。窒素が酸化されると硝酸ができるのだが、これをグリセリンと反応させるとニトログリセリンができるのだ。
ニトログリセリンは爆発物としてだけでなく、狭心症の治療にも使われる。これは血管拡張作用があるからだ。硝酸を体内で分解すると、NO(一酸化窒素)ができる。これは血管を緩める作用があるため、血管を拡げることができるのだ。
血管が拡がれば酸素や栄養素の運搬がスムーズになり、トレーニング効果が高まるはずだ。また疲労物質の排出も早くなるだろう。
では硝酸を摂取すれば、血管を拡げることができるのだろうか。実はウォリアーが普段から食べている野菜類には、硝酸が含まれているのだ。
植物が育つのには窒素が必要である。そのため、植物は窒素を「硝酸塩」の形で吸収する。厚生労働省の調査によれば、ホウレンソウ1kgあたり平均3560mg、春菊1kgあたり平均4410mg、サラダ菜1kgあたり平均5360mgの硝酸イオンが含まれている。
しかし硝酸塩は体内でニトロソ化合物を生成し、問題を引き起こす可能性がゼロではない。そのため、ADI(一日許容摂取量)が定められており、1995年にFAO/WHO合同食品添加物専門家会合(JECFA)は、硝酸塩のADIを体重1kgあたり5mg(硝酸イオンとして3.7mg)までと設定した。
だが、実は日本人が食品から摂取している硝酸塩の量はというと・・すべての年齢層において、既にADIを上回ってしまっているのである。
もちろんADIに過度に縛られる必要もないし、調理過程で硝酸塩が失われることも考慮すると、野菜を普通に食べることにそれほど心配する必要はない。しかし「血管拡張 → 硝酸摂取」を目的に野菜を食べるのは、やや問題がありそうだ。
他に血管を拡張する方法はないか。もちろんある。それが「アルギニン」と「シトルリン」の摂取だ。
NO(一酸化窒素)はアルギニンを材料として作られる。つまりアルギニンを摂取することで、NOの産生を高めることができるのだ。実際にアルギニンを摂取することで酸素や栄養素の運搬がスムーズになり、持久力が向上したという報告がある。(※1, ※2, ※3)
またNOを発生させた状態でトレーニングすると、強烈なパンプアップが得られる。これは血行促進による効果だ。
ただしアルギニンはアルカリが強い。そのためアルギニンだけを大量に摂取すると、胸やけを起こしたり消化不良になってしまったりする可能性がある。
そこで「シトルリン」を併用する。シトルリンは体内で尿素サイクルにより、アルギニンに容易に変換されるのだ。一回に750mgのシトルリンを一日2回摂取することにより、体内のアルギニンレベルを十分に高めることができている。(※4)
アルギニンとシトルリンの両方を摂取すればアルギニンのアルカリ性は抑えられ、また「シトルリン→アルギニン」となることによるタイムリリース効果も期待できるだろう。
※この記事は2017年時点の情報をもとに作成しております。
カーアクションの映画を観ていると、「ニトロ」という言葉が出てくることがある。主人公がニトロのスイッチを入れると、一気にエンジンがパワーアップ。車は爆発的に加速してライバルの車を追い越してしまう。
ニトロとは、窒素(N)のことだ。エンジンに使われるのは「亜酸化窒素」と呼ばれ、実は麻酔に使われる笑気ガスと同じものでもある。これをエンジンに噴射すると酸素分圧を高めることができ、またエンジンの過熱を抑制することもできるため、エンジンの出力を急激に高めることができるのだ。
他にニトロと言えば、「ニトログリセリン」もなじみの深いものであろう。もちろんこれは爆薬の成分だ。ニトログリセリンは硝酸の化合物である。窒素が酸化されると硝酸ができるのだが、これをグリセリンと反応させるとニトログリセリンができるのだ。
ニトログリセリンは爆発物としてだけでなく、狭心症の治療にも使われる。これは血管拡張作用があるからだ。硝酸を体内で分解すると、NO(一酸化窒素)ができる。これは血管を緩める作用があるため、血管を拡げることができるのだ。
血管が拡がれば酸素や栄養素の運搬がスムーズになり、トレーニング効果が高まるはずだ。また疲労物質の排出も早くなるだろう。
では硝酸を摂取すれば、血管を拡げることができるのだろうか。実はウォリアーが普段から食べている野菜類には、硝酸が含まれているのだ。
植物が育つのには窒素が必要である。そのため、植物は窒素を「硝酸塩」の形で吸収する。厚生労働省の調査によれば、ホウレンソウ1kgあたり平均3560mg、春菊1kgあたり平均4410mg、サラダ菜1kgあたり平均5360mgの硝酸イオンが含まれている。
しかし硝酸塩は体内でニトロソ化合物を生成し、問題を引き起こす可能性がゼロではない。そのため、ADI(一日許容摂取量)が定められており、1995年にFAO/WHO合同食品添加物専門家会合(JECFA)は、硝酸塩のADIを体重1kgあたり5mg(硝酸イオンとして3.7mg)までと設定した。
だが、実は日本人が食品から摂取している硝酸塩の量はというと・・すべての年齢層において、既にADIを上回ってしまっているのである。
もちろんADIに過度に縛られる必要もないし、調理過程で硝酸塩が失われることも考慮すると、野菜を普通に食べることにそれほど心配する必要はない。しかし「血管拡張 → 硝酸摂取」を目的に野菜を食べるのは、やや問題がありそうだ。
他に血管を拡張する方法はないか。もちろんある。それが「アルギニン」と「シトルリン」の摂取だ。
NO(一酸化窒素)はアルギニンを材料として作られる。つまりアルギニンを摂取することで、NOの産生を高めることができるのだ。実際にアルギニンを摂取することで酸素や栄養素の運搬がスムーズになり、持久力が向上したという報告がある。(※1, ※2, ※3)
またNOを発生させた状態でトレーニングすると、強烈なパンプアップが得られる。これは血行促進による効果だ。
ただしアルギニンはアルカリが強い。そのためアルギニンだけを大量に摂取すると、胸やけを起こしたり消化不良になってしまったりする可能性がある。
そこで「シトルリン」を併用する。シトルリンは体内で尿素サイクルにより、アルギニンに容易に変換されるのだ。一回に750mgのシトルリンを一日2回摂取することにより、体内のアルギニンレベルを十分に高めることができている。(※4)
アルギニンとシトルリンの両方を摂取すればアルギニンのアルカリ性は抑えられ、また「シトルリン→アルギニン」となることによるタイムリリース効果も期待できるだろう。