体重・筋量UP
マッスルミート。それは筋肉の萌芽。人が成長する過程において、自らの筋肉と初めて出合った瞬間のことである。
ラグビー日本代表WTB山田章仁。
彼は二度の「マッスルミート」を経て、圧倒的なスピードを誇るトライゲッターへと成長していった。ここでは、ついに開幕するワールドカップでの決戦を控えた彼の「筋肉の軌跡」をたどっていく。
(インタビューは2015年 6月に実施)
「ラグビーやるなら、デカくなきゃ」
そんな気持ちとともにウエイトトレーニングを始めたのは、ラグビースクールに通っていた中学時代のことだ。
「当時からウエイトトレーニングが好きで、ラグビースクールに通いつつ、一人でジムでやっていました。近所にある「ラビットハウス」というジムで、そこの方がメニューを組んで下さっていました。みっちりシゴかれて、キツかったですね。でも当時から、チームメイトにも対戦相手にも負けたくなかった。彼らよりいいプレーをするためには、身体がないとダメだと、当時からわかっていたので、キツかったけれど頑張りました」
当時、さらにトレーニングにのめり込むきっかけとなったエピソードがある。
「ラグビースクールの九州代表チームで、中学校の部活の代表チームと試合をしたことがあるんです。相手チームのキャプテンが、のちにチームメイトとなる『サル君』という選手。彼に当たりに行ったら思い切り当たり返され、挙句に足がつってしまって…。サル君はものすごくゴツかった。当たり負けたのがそれが本当に悔しくて、なおさら頑張りましたね」
ウエイトトレーニングは小倉高入学後もしっかりと継続。部の練習とウエイトトレーニングに加え、自宅近くのジムでも一人、トレーニングに打ち込んだ。明らかに筋肉が付き、身体が大きくなってきたことを感じたのは高校入学後、しばらく経ってからのこと。ある日の体育の授業前、教室でシャツを脱いだ瞬間、周囲に軽いどよめきが起こる。
「山田…あいつ、ゴツくない?」
逆三角形の背中。大きく発達した広背筋に、クラスメイト達の視線が刺さった。それが、一度目のマッスルミートだった。
中学時代はトレーニングジムでひたすらシゴかれ、とにかくキツかった。だが高校に入り筋肉が付いてくると、トレーニングはむしろ楽しくなっていく。きちんと鍛えてフィジカルの不安がなくなった分、グラウンドでは常に余裕を持ってプレーでき、それが彼をいっそう成長させた。パワー、スピード、技術。すべてにおいて、確かな伸びを感じられた高校時代だった。
高校卒業後は慶應義塾大に進学。生活の拠点を北九州から東京へ移して間もなく、二度目のマッスルミートを経験する。
「東京に出てきて間もなくのころ。あれは確か夏だったと思います。渋谷を歩いていたら、向こうからタンクトップ姿の外国人が歩いてきて、彼らがとにかくデカかった。北九州に外国の方はあまりいらっしゃらないので(笑)、正直、驚きました。そして『自分はラグビーをやっているのに、なぜこの人達に負けているんだ!?』という気分になり、大学のジムでは燃えました(笑)。ラグビー以前にその人達よりゴツくなりたくて、トレーニングに打ち込んでいた。そんな時期もありましたね」
持ち前のスピードを武器にした自由奔放なプレーで、大学では1年生から活躍。そして、彼の目は次第に世界へと向いていく。在学中オーストラリアに短期留学するなど本場のラグビーに触れ、世界で活躍する選手を目指した。当時はまだまだ、世界の同世代の選手と比べて明らかに細かった。ラグビー選手として大きく成長するとともに、目標は渋谷で見かけた外国人から、世界トップのラグビー選手達に負けない身体作りへと変わっていく。
社会人ではホンダヒートを経てパナソニック・ワイルドナイツで活躍。2013-2014年シーズンにはジャパンラグビートップリーグと日本選手権の二冠を達成。そして2014-2015年にはトップリーグ連覇を果たす、その2日後にオーストラリアに飛び、スーパーラグビーのウエスタン・フォースの一員となった。フォースでの試合出場はかなわなかったが、磨き上げたフィジカルとスキルは十分通用する、という感触を得ることができた。
「大きなケガもなく、楽しんでやれました。向こうでは、相手をスピードでかわす、当たり負けない、という点でトレーニングの成果がしっかりと出たし、成長も感じられた。世界でも通用することがわかりましたし、フィジカルの差もそれほど感じなかった。向こうに有って日本にないものが、アグレッシブなプレー。その点でも、自分を磨くことができたと思います」
ワールドカップを目前に控えた今、トレーニングとともにコンディショニングの鍵となるのが栄養摂取。毎食後にビタミンスーパープレミアムとZMAスーパープレミアム、ジョイント スーパープレミアム(スリーウェイケア)を欠かさず飲み、トレーニング前とトレーニング中はBCAA、トレーニング後はPRO-X、就寝前にはSLOWと、プロテインもしっかりと摂取している。その中で、最も欠かせないマッスルメイトとして彼が挙げたのがBCAAだ。
「どのサプリメントもすごく重要ですが、コンディション作りで最も欠かせないのはBCAAです。正直、サプリメントを毎日きっちり摂るのは面倒な時もある。でも、これもトレーニングの一部。しっかりやらなくてはいけません。普段はだいたい、一度にスプーン1杯程度を飲んでいますが、疲れている時は2杯いっちゃいますね」
マッスルミート。それは筋肉の萌芽。人が成長する過程において、自らの筋肉と初めて出合った瞬間のことである。
ラグビー日本代表WTB山田章仁。
彼は二度の「マッスルミート」を経て、圧倒的なスピードを誇るトライゲッターへと成長していった。ここでは、ついに開幕するワールドカップでの決戦を控えた彼の「筋肉の軌跡」をたどっていく。
(インタビューは2015年 6月に実施)
「ラグビーやるなら、デカくなきゃ」
そんな気持ちとともにウエイトトレーニングを始めたのは、ラグビースクールに通っていた中学時代のことだ。
「当時からウエイトトレーニングが好きで、ラグビースクールに通いつつ、一人でジムでやっていました。近所にある「ラビットハウス」というジムで、そこの方がメニューを組んで下さっていました。みっちりシゴかれて、キツかったですね。でも当時から、チームメイトにも対戦相手にも負けたくなかった。彼らよりいいプレーをするためには、身体がないとダメだと、当時からわかっていたので、キツかったけれど頑張りました」
当時、さらにトレーニングにのめり込むきっかけとなったエピソードがある。
「ラグビースクールの九州代表チームで、中学校の部活の代表チームと試合をしたことがあるんです。相手チームのキャプテンが、のちにチームメイトとなる『サル君』という選手。彼に当たりに行ったら思い切り当たり返され、挙句に足がつってしまって…。サル君はものすごくゴツかった。当たり負けたのがそれが本当に悔しくて、なおさら頑張りましたね」
ウエイトトレーニングは小倉高入学後もしっかりと継続。部の練習とウエイトトレーニングに加え、自宅近くのジムでも一人、トレーニングに打ち込んだ。明らかに筋肉が付き、身体が大きくなってきたことを感じたのは高校入学後、しばらく経ってからのこと。ある日の体育の授業前、教室でシャツを脱いだ瞬間、周囲に軽いどよめきが起こる。
「山田…あいつ、ゴツくない?」
逆三角形の背中。大きく発達した広背筋に、クラスメイト達の視線が刺さった。それが、一度目のマッスルミートだった。
中学時代はトレーニングジムでひたすらシゴかれ、とにかくキツかった。だが高校に入り筋肉が付いてくると、トレーニングはむしろ楽しくなっていく。きちんと鍛えてフィジカルの不安がなくなった分、グラウンドでは常に余裕を持ってプレーでき、それが彼をいっそう成長させた。パワー、スピード、技術。すべてにおいて、確かな伸びを感じられた高校時代だった。
高校卒業後は慶應義塾大に進学。生活の拠点を北九州から東京へ移して間もなく、二度目のマッスルミートを経験する。
「東京に出てきて間もなくのころ。あれは確か夏だったと思います。渋谷を歩いていたら、向こうからタンクトップ姿の外国人が歩いてきて、彼らがとにかくデカかった。北九州に外国の方はあまりいらっしゃらないので(笑)、正直、驚きました。そして『自分はラグビーをやっているのに、なぜこの人達に負けているんだ!?』という気分になり、大学のジムでは燃えました(笑)。ラグビー以前にその人達よりゴツくなりたくて、トレーニングに打ち込んでいた。そんな時期もありましたね」
持ち前のスピードを武器にした自由奔放なプレーで、大学では1年生から活躍。そして、彼の目は次第に世界へと向いていく。在学中オーストラリアに短期留学するなど本場のラグビーに触れ、世界で活躍する選手を目指した。当時はまだまだ、世界の同世代の選手と比べて明らかに細かった。ラグビー選手として大きく成長するとともに、目標は渋谷で見かけた外国人から、世界トップのラグビー選手達に負けない身体作りへと変わっていく。
社会人ではホンダヒートを経てパナソニック・ワイルドナイツで活躍。2013-2014年シーズンにはジャパンラグビートップリーグと日本選手権の二冠を達成。そして2014-2015年にはトップリーグ連覇を果たす、その2日後にオーストラリアに飛び、スーパーラグビーのウエスタン・フォースの一員となった。フォースでの試合出場はかなわなかったが、磨き上げたフィジカルとスキルは十分通用する、という感触を得ることができた。
「大きなケガもなく、楽しんでやれました。向こうでは、相手をスピードでかわす、当たり負けない、という点でトレーニングの成果がしっかりと出たし、成長も感じられた。世界でも通用することがわかりましたし、フィジカルの差もそれほど感じなかった。向こうに有って日本にないものが、アグレッシブなプレー。その点でも、自分を磨くことができたと思います」
ワールドカップを目前に控えた今、トレーニングとともにコンディショニングの鍵となるのが栄養摂取。毎食後にビタミンスーパープレミアムとZMAスーパープレミアム、ジョイント スーパープレミアム(スリーウェイケア)を欠かさず飲み、トレーニング前とトレーニング中はBCAA、トレーニング後はPRO-X、就寝前にはSLOWと、プロテインもしっかりと摂取している。その中で、最も欠かせないマッスルメイトとして彼が挙げたのがBCAAだ。
「どのサプリメントもすごく重要ですが、コンディション作りで最も欠かせないのはBCAAです。正直、サプリメントを毎日きっちり摂るのは面倒な時もある。でも、これもトレーニングの一部。しっかりやらなくてはいけません。普段はだいたい、一度にスプーン1杯程度を飲んでいますが、疲れている時は2杯いっちゃいますね」